原始生命が地球で誕生したのが38億年前。たった1度の大きな跳躍から生まれた。この偶然がなかったら、人類は誕生していないかもしれない

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全人類の教養大全 0
地球上の最初の“生命”はどうやって生まれたのだろう?(写真:FUTO/PIXTA)
いまから38億年前の地球は毒ガスが満ちていてとても熱い過酷な環境だったが、そこで生まれたのがLUAまたはLUCAと呼ばれる最初の生命だ。この有機物が38億年をかけて進化していき、いまから約600万年前に人類の祖先が誕生する。
世界で300万部のベストセラーとなり、日本でも話題沸騰の教養書『全人類の教養大全 0』シリーズ著者であるチェ・ソンホ氏は、地球での生命誕生は宇宙全体にとっても大きな事件だったという。生命の誕生を問うていくと、何が見えてくるのか。

ただ1度の跳躍が原始の海で起こった

いまから約38億年前、宇宙が誕生してからは100億年くらいたったある日。

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当時の地球はとても熱くて、毒性ガスに満ちていた。この過酷な環境の中から最初の生命が誕生した。

この神秘的な存在について、僕たちはまだなにもわかっていない。ただ、生命はほかの生命から生まれるという経験的事実にもとづいてさかのぼっていけば、「最初の生命というのがあったんだろう」と推測しているだけだ。

たぶん原始の海の中で、または波と岩がぶつかりあってできた泡の中や粘土鉱物の中で、不完全な形の原始的細胞がつくられては消えるということがくり返されていただろう。そんなある日、いつもと変わらない平凡な日に、たった1度の大きな跳躍があった。

自分の情報を次の世代に伝えた最初の生命が現れたのだ。この最初の生命はなんと「自分の情報を次の世代に伝える」という情報までも次の世代に伝えた。

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