彼女はほかにも作品名を挙げてきたので、その都度話を振りましたが、やはり大した知識はほとんどなかったのです。彼女は自らを「オタク」と称しながらも、知識や探究心がまるでありませんでした。
僕(某私立大学2年、20歳)は中学校2年生の頃から徐々にアニメやマンガにのめりこみはじめ、今では週30本ほどアニメを見るオタクです。それだけに、「オタク」という言葉を軽く使っている人に違和感を感じます。
この夏休みに、初めて合コンというものに誘われて参加しました。相手は看護学校の2年生女子4人。こちらは僕を含む某私立大学の男子5人。ほとんどが初対面、かつ僕は初めての合コンということもあって、自分がオタクであることは言いませんでした。
ところが会の途中、僕の友人が「こいつオタクなんだぜ!」といじってきたため、オタクであることが女の子たちにばれてしまったのです。すると、女の子の1人が「私も実はアニメオタクで……」と明かしてくれました。
これは良かったと思い、「何のアニメが好きなの?」と質問すると、彼女からは『弱虫ペダル』という答え。僕はアニメを全話見ていたので、「俺もアニメは見てたわ! △△ってシーン、熱かったよね!」と少し身を乗り出して話しました。
しかし、彼女の反応は「私、アニメ全部は見てないんですよね……」とかなり引き気味。僕は友人から「お前、乗りすぎ(笑)」とつっこまれ、爆笑されてしまいました。
これは自分が悪かったのか? と今でも疑問です。ともかく、僕らのようなガチオタにとって安易な自称オタク発言は、過度な期待を持ってしまうのでやめて欲しいと思いました。
僕(某私立大学3年21歳)と大学のクラスが同じKくんの話です。Kくんは自分以上のオタクで、声優を研究するサークルに入り、週末には声優のライブに行き、暇なときは秋葉原を徘徊しています。
そんな彼と出会ったのは、大学1年の最初のクラス飲み会です。コミュニケ―ション力の高くない僕は、あまり積極的には話していませんでした。
そんな中、1人の男子が「俺、結構アニメとか詳しいんだあ。まあオタクっていうのかね」と言いはじめました。「自分のことをオタクって言っちゃうんだ」と少しびっくりはしたものの、へえ、ととりあえず同調しました。彼に対して皆が「どんなアニメ好きなの?」と聞くと「『進撃の巨人』とか『ONE PIECE』とかかな」という答えで知識もあまりない模様。
僕は「なるほど」と言いながらも、小さな声で「それは、オタクではないかな……」と独り言。すると、それを目の前に座っていた男子が「俺もそう思うわ。あれは完全にエセ」と話しかけてきました。それがまさにKくんです。以来、彼とはもう2年の深い付き合いをしています。
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