Gemini 3登場で「AIに勝てない」と焦る若手が見落としている"正しい危機感"

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AI vs 人間のイメージ
「事務処理能力ではもうAIに勝てない」と焦るビジネスパーソンは、そもそも「勝負する場所が間違っている」と筆者は説きます(写真:Elnur/PIXTA)
Googleの最新モデル「Gemini 3」。人間を凌駕するその圧倒的な処理能力を目の当たりにし、「もはや事務処理能力でAIに勝つことは不可能だ」と絶望している若手も多いだろう。
しかし、「AIに負けた」というその敗北感こそが、実は大きな間違いだとしたら、どうだろうか。
新刊『AI時代に仕事と呼べるもの:「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方』の著者・三浦慶介氏は、AIの進化に焦る若手が見落としている「本当の危機」は、処理能力の差などではないと断言する。
本記事では、同書から一部抜粋・再構成し、超高性能AIの登場によって若手が直面する「真の危機」の正体と、AI時代に生き残るための生存戦略を解説する。

「処理能力」で勝負する時代は完全に終わった

AI時代に仕事と呼べるもの: 「あなただけ」の価値を生み出し続ける働き方
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2025年11月19日、Googleが発表した最新AIモデル「Gemini 3」。その圧倒的な性能に、SNSやビジネスの現場では再びどよめきが起きています。

「Gemini 3」とは、従来のモデルを遥かに凌駕するマルチモーダルAIです。テキストだけでなく、画像、音声、動画を人間以上の解像度で同時に理解し、推論し、コードを書き、資料を作成します。

一言でいえば、「こちらの指示が曖昧でも、AIが空気を読んで、期待以上の正解を出してくる」ということです。

かくいう私も、その性能に衝撃を受けている一人です。これまで書籍や記事を執筆する際、AIには「構成案」などの壁打ち相手になってもらうことはあっても、本文の執筆はすべて自分の手で行っていました。AIの文章には独特のクセがあり、修正の手間を考えると自分で書いたほうが早かったからです。

しかしGemini 3の解釈能力は、その常識を過去のものにしました。生成される文章のクオリティは非常に高く、ほとんど修正不要なレベルで出力されることも多々あります。

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