ある程度家が広いと、テーブルの上や、サイドボードやキッチンボードのはじっこなんかに、なんとなく置いておけるのですが、家が狭いので逃げ場はゼロ。
急きょ4段分の棚を“荷物の一時置き場”として空けることにしました。
ゴミ捨ては、誰かに引き取ってもらえると罪悪感ゼロ
実は私は食品缶が好きで、クッキー缶や紅茶缶を、収納グッズとして使用しています。事前に「このスペースにこの缶を入れて……」と、スチールラックにビッチリ詰め込む算段をしていたのですが、棚4段分のコレクションを手放すことになりました。
缶というのは一期一会で、実はなかなか入手が難しく、バレンタイン限定・クリスマス限定などの毎年のイベントのタイミングでしか売られないものもあり、一度手放すと二度と手に入らないものも多いんです。
家が狭く“あれもこれも”とはいかないため、SNSで情報収集したり、フリマサイトをチェックしたりして、ビビビと来る出会いを待って手に入れたものばかりで、思い入れのあるものも多い。「この缶は手に入れ損ねて、ずっと探していたのを、たまたま閉店間際の雑貨屋の片隅で見つけて譲ってもらったやつ」とかもあるわけです。
断腸の思いで、クッキー缶とチョコレート缶を5個ほどゴミ捨て場に置いたところ、缶の状態がよかったからか清掃員さんがゴミ捨て場入り口に“よかったらどうぞ”と張り紙をして並べてくれました。その日の夜にもう一度ゴミ捨て場を見に行くと、全部なくなっていました。
捨てるという行為で後ろ髪ひかれる思いがするのは、“手放す”ということよりも、“ゴミになってしまう”ということのようです。誰かが使ってくれるとわかって、がぜん気分が軽やかになりました。
清掃員さんに「1日置いて、もらい手がなかったら粗大ゴミに出します」と断りを入れて、まだ使えそうなモノには全てメモを貼り、ゴミ捨て場の入り口に置かせてもらうことにしました。すると、缶はもちろんのこと、キャリーケースに傘に紙袋、くつべら、100円ショップのプラスチックケースに至るまで、誰かが持って行ってくれるのです。



















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