「おやじに会ってきたよ」「どこのおやじ?」 女優・浜木綿子(90歳)が、息子・香川照之から《元夫・市川猿翁との再会》を知らされた日の衝撃

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浜木綿子さん
子育てと女優業に奮闘していた30代前半の頃の浜木綿子さん(写真:本人提供)
「不幸に負けない。負けるのは最大の不幸」。
今年90歳を迎えた、女優・浜木綿子さんはそう語ります。
市川猿之助(二代目猿翁)さんとの結婚、そして離婚――。1人息子の照之さん(俳優の香川照之さん)を育てながら女優として数々の名作を彩ってきた浜さんが、苦労しながらもかけがえのなかった日々を振り返ります。
本稿は、『浜木綿子 楽しく波瀾万丈』より一部抜粋・編集のうえ、お届けします。

照之の芸能界入りには反対だった

長男、照之が俳優になりたい、と言い出したことは、浜にとってまさに青天の霹靂であった。照之が東京大学文学部4年生に在学中の夏のことだ。

「とんでもないと思いました。せっかく学業ができたのだから会社員になって欲しかったんです」

芸能界の厳しさを知り抜いていたからこその反対でもあった。

「役者は努力だけではどうしようもありません。天性のものもあるし、運も周りの方の助けも必要です。運や周囲に恵まれず技術を磨いてもうまくいかない方もいらっしゃるし、芽が出ない方、芽がちょっと出たけれど、不幸にして咲かなかった方だっていらっしゃいます」

浜は旧知のテレビプロデューサーで舞台演出家の石井ふく子に相談した。

石井は「裏方をやらせたらいいのよ。絶対に嫌になるから」とテレビ番組のアシスタントディレクター(AD)に推薦してくれた。

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