「ガチャ」なしでも儲かる?ゲームビジネス"見た目課金"の実態――「競技タイトル」は課金すれば勝てるのか?

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ゲームには「競技タイトル」と呼ばれるプレイヤー間での競争を行うジャンルがありますが、基本無料のアイテム課金をベースとしている競技タイトルでは、課金をした人が有利になって、試合や大会で勝ちやすくなるのでしょうか。

これはタイトルによりますが、「eスポーツ」と呼ばれる部類に入るタイトルでは、基本的に課金で強くなることはありません。

課金で勝利を得やすくすることを「Pay to Win」と呼びます。これを採用しているのは、ほとんどソロプレイで遊ぶタイトルばかりです。よいアイテムやレアカードを持っていることでボスに勝ちやすくなったり、タスクをクリアしやすくなったり、ストーリーを進めやすくなったりします。

それに対して、競技シーンのあるタイトルの場合、課金に関係なく、平等に戦えるモードや対戦専用のアプリを用意しており、大会では課金の差が出なくなるようにされています。

『モンスターストライク』の場合

たとえば、『モンスターストライク(モンスト)』の場合、大会では『モンストスタジアム』という別タイトルを使用しています。

これはコラボキャラ以外の「☆6」と「☆5」のキャラクターが最初から使えるようになっています。『モンスト』を始めたばかりの人も、10年選手も同じキャラクターを選択できるわけです。

対戦型オンライントレーディングカードゲームの『シャドウバース』には大会モードがあり、カードの所有にかかわらずすべてのカードを使って対戦することができます。

このように、課金をすれば簡単に勝てるということはほとんどありませんが、それでも課金をすれば間接的に優位になるゲームも少なくありません。

たとえば『クラッシュロワイヤル』では最初に使えるカードは少ないですが、ゲームを進め、トロフィーランクを上げるごとに使用できるカードが解放されていきます。

しかし、カードにはレベルがあり、育てていかないといけません。全カードを最高レベルもしくは大会統一レベルである11まで育てるのは時間と労力がかかります。課金で一気に育てることが可能なので、課金をすることで最初からフルデッキで挑めるので腕の上達にも影響します。

『ストリートファイター6』はタイトル単体で購入した場合、使用できるのはデフォルトの18キャラクターですが、1年に4体追加されます。

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