「最近の若手は怒られ慣れていない」ささいな指摘で落ち込む人が知るべき1つの考え方

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要するに、AI時代においては、経験知が豊富な人ほどAIを使いこなして成果を生み出すことができ、経験知が乏しい人との差が開いていくということです。アメリカを中心にホワイトカラーの新規採用が減少している理由はまさにここで、経験知が豊富な人材が1人いれば、経験知がない5人や10人よりも成果が出るという時代になっているのです。

そう考えると、小さなプライドを守るために指摘を嫌がること、それによって経験知を得る機会を失うことが、いかにリスクの大きいスタンスなのかがイメージできるのではないでしょうか。

「指摘ウェルカム」という姿勢を持て

ここまで書いてきたことを裏返せば、経験知を溜めるほど、AI時代において活躍できるチャンスでもあるということです。

多くの若手が指摘されるのを嫌がるなか、自分だけがすすんで指摘をもらいにいくようにしたとすると、どうでしょうか? 自分にだけ貴重な経験知が溜まっていき、際立った成果を出せるようになっていきます。そのうえでAIに指示すれば、自分だけが質の高い仕事を大量にこなせるようになります。

言うなれば、指摘をもらうことは成果に直結し、つまり自身の給与に直結するということです。こう考えると、指摘をもらいにいくたびに給与が増える可能性があるとすら言えます。

そう考えると、「指摘をどんどんしてほしい! 指摘ウェルカム」という思考になっていくのではないでしょうか。

指摘をする側に立ってみれば、こういった姿勢を見せている人にはアドバイスがしやすいものです。指摘したらいちいち落ち込まれたり、逆恨みされたりするようでは、誰だって指摘したくなくなります。

そこで「ありがとうございます! 勉強になりました!」「ご指摘いただいたおかげで、仕事が上手くいきました!」という姿勢を見せられる人には、有用な指摘が集まっていきます。

あえてビジネスライクにいえば、指摘ウェルカムな姿勢を見せるということは”お得”なのです

もちろん、私も含めて大半の人は、指摘をされるのは嫌なものです。しかし、その小さなプライドを捨てて指摘を求めにいくことが、経験知を溜めるための必須条件です。

そのマインドこそが、AI時代により質の高い仕事を増やし、活躍し続けるための土台となるのです。

三浦 慶介 株式会社グロースドライバー代表取締役社長

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みうら けいすけ / Keisuke Miura

1983年生まれ。一橋大学法学部卒業。サイバーエージェント、リヴァンプ、グロース上場企業スパイダープラスのCMOを経て2025年に独立。ゲーム・小売・飲食・教育・建設Techなど幅広い業界で事業成長を牽引。会員数150万を超えるヒットゲームの開発、数百万人が利用するCRMアプリの企画・開発、年間数十億円を運用するマーケティングチームの内製化、1年で生産性を160%改善する営業改革など、業種・業界を問わない事業成果を実現。現在は「AI時代の人材育成×事業戦略」を専門に、事業成長の伴走支援と知見の体系化に取り組む。著書に『AI時代に仕事と呼べるもの』(東洋経済新報社)がある。

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