「にわかには信じられなかった・・・」住民驚き あの"田園調布"の駅前にまで「民泊」! 行ってわかったリアルな実態
そして、民泊はついに町名に「田園調布」がつく町にまで到達した。住所に「田園調布」とつく地区は、田園調布1~5丁目、田園調布本町、田園調布南の7町である。
そのうち現在、「田園調布南」に3カ所、そして今年7月には田園調布の邸宅街に近い田園調布本町でも開業した。筆者の自宅はその民泊に近いため、夏前にオーナーが、経営者の義務である「近隣住民への周知」を行うためにわが家にも「大田区特区民泊施設の開設計画のお知らせ」という紙片とともに挨拶にやってきた。この訪問まで実は民泊が近所にできることはまったく知らなかったので驚いた。
その紙には、事業の内容として、「施設を賃貸借契約で2泊3日以上滞在者にご利用いただく事業です」と書かれており、緊急連絡の際は、「電話で対応する上、必要に応じて30分以内に到着できるようにします」として、連絡先の電話番号も書かれている。
その後しばらくして入居が始まり、外国人と思われる宿泊客がタクシーなどで乗りつけたり、早朝などに近所のコンビニで食料を求めて帰る姿を見かけるようになった。いまのところ、特に大きなトラブルなどは起きていないようだ。
田園調布駅前付近に民泊・・・住民の“声”
しかし、民泊の広がりはここでは止まらず、とうとう田園調布の“本丸”といってよい、田園調布駅付近(駅の東側が田園調布2丁目、西側が3丁目で大邸宅が並ぶのは主に3丁目)にまで到達した。
この特区民泊は、田園調布駅の2丁目側の駅前商店街の一角、以前骨董品店と経営者の住居だった一戸建ての住宅がリフォームされて民泊(2階と3階あわせて1組のみ宿泊可能、最大定員8人)としての申請が出されたのである。
これが地元で「にわかには信じられない」と受け止められたニュースであった。見過ごしてしまいそうな小さな民泊開始を知らせる掲示で知った住民が不安視、まず周知が十分ではないことから始まり、多くの疑問を解消するために、業者に説明会を要求、都合3回にわたって中学校の体育館などを使って1つひとつの疑問に回答を求めた。
その結果、自治会と運営会社の間で改善点を確認、「協約書」の締結にいたった。
その中には、「宿泊予約者は、日本語または英語での意思疎通が可能な者に限る(なお、室内には中国語、韓国語の表記も用意すること)」「窓は遮音カーテンなどで防音処置を施す」「2階ベランダと3階屋上は、近隣を見下ろせるため立ち入り禁止」「よりセキュリティの高いスマートキーの採用」などかなり細かい取り決めを結んだ。



















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