《「韓国人観光客」が長野・諏訪地域に殺到?》 映画『盤上の向日葵』の撮影地が「最近、国際的に注目されている」ワケ

✎ 1〜 ✎ 29 ✎ 30 ✎ 31 ✎ 32
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

前述の諏訪湖畔にある「諏訪湖間欠泉センター」の2階には、これまで諏訪地方で撮影された映画やドラマ、CMなどの撮影に関わる常設展が行われています。

前述の各作品のほか、映画『ゴジラ-1.0』(2023年)、ドラマ『それでも、生きてゆく』(2011年、フジテレビ)、『サマーレスキュー~天空の診療所』(2012年、TBS)など、数々の作品で使われた小道具やサイン、ロケ写真を見ることができます。

間欠泉センター
「諏訪湖間欠泉センター」に設置されている「諏訪のロケ地レビュー展」には、さまざまな作品の資料が展示されています(筆者撮影)

「韓国人ファン」が多く訪れる理由

聖地巡礼
この連載の一覧はこちら

撮影された名作の中でも印象的なのは、是枝裕和監督による2023年公開の映画『怪物』。

第76回カンヌ国際映画祭での受賞作品でもあり、世界190カ国で展開されたという世界的大ヒット映画です。

撮影で使われた、印象的な「廃列車」のセットも展示されており、訪れるファンを喜ばせています。

間欠泉センター
映画『怪物』で使われていたセット(筆者撮影)

是枝作品は韓国で人気が高く、公開時には多くの観光客が韓国から訪れました。

『盤上の向日葵』の主演である坂口健太郎さんも、いま韓国で大変人気の俳優。地元では、韓国からの観光客でまた賑わうことを期待している、とのことでした。

海外からの観光客といえば、諏訪地域で外せない聖地がもう1つ。上諏訪駅から車で15分ほどのところにある「立石公園」です。

立石公園
「立石公園」から望む諏訪湖と諏訪地域の街並み(筆者撮影)

諏訪湖の全体を見下ろすことのできる展望台となっており、ここから見る諏訪湖は、アニメーション映画『君の名は。』(2016年)で登場する「糸守町」の風景に似ていると話題になり、多くのファンを集めています。

筆者が訪れた日も、同作の世界観を味わおうと、外国人を含む多くの観光客で賑わっていました。

「ロケ地」としても、国際的な注目を集める諏訪地域。そこには、物語を彩る歴史や自然景観、そして地元の人たちの熱意がありました。

古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事