一方、日本は、80兆円投資(うち60兆円の具体的案件)、防衛装備品購入、アメリカのピックアップトラック、とお土産てんこ盛り。そりゃあトランプ大統領は機嫌がいいに決まっている。機嫌をとることに成功はしたが、それだけであり、その機嫌もその日だけのことであり、1カ月後にどうなっているかはわからない。さらに、高市首相は、権力者に媚びることで政治的にのし上がってきたので、トランプ大統領に目いっぱい媚びを売る、というのは彼女のいちばんの勝ちパターン、得意技だったから、そりゃあうまくいくわな、ということである。
やっぱり「高市政権は長くはもたない」と予想する
問題は、今後である。まず外交面では習近平主席との会談は無難にこなした。
次に、経済政策である。これは、前回の「高市自民総裁の『経済・財政政策』は必ず破綻する」(10月18日配信)でも書いたとおり、絶望的だ。しかし、希望があるのは、彼女は、政策の中身にこだわりはなく、政治的なポジション取りに使ってきただけなので、権力維持のために、首相の座を守るためであれば、どんな形にも政策は変化させるだろう。
右翼的な強気の発言も、リフレ政策(金融緩和)、積極財政も、安倍晋三元首相に気に入られるため、後継者としてのポジションを確立するためであり、それゆえ、安倍元首相よりも、さらに右寄り、さらに過激な経済政策、さらに過剰な政府の民間経済介入、ということであった。
それによりネットでの人気も上がり、このポジションは首相になった今、すでに用済みのポジションである。したがって、今後は、周りに言われるままに、政権維持にとってもっとも有利な政策をとり、妥当な発言をするだろう。経済政策は穏当となり、右翼的な発言ですら、影を潜めていくだろう。
こう考えると、政権は長期化する可能性もある。支持率が高いままなら解散総選挙もありうる。私ですら、見通しの中にこの可能性を入れざるを得ない。
しかし、まだ予想が許されるならば、これは実現しないだろう。なぜなら、経済も金融市場もごまかしは聞かないから、市場の危機、経済の低迷が早めに実現すれば、直ちに窮地に追い込まれるだろう。これまでの成功は、雰囲気だけによるものであるから、日本社会、有権者も手のひらを反すだろう。依然、私の予想メインシナリオはこちらである(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースなどを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら