65歳で双日総合研究所を卒業してあらためて考えた、「お金の本質」と山崎元さんの「不朽の名言」

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「かんべえさん」こと、エコノミストの吉崎達彦氏は41年在籍した会社を65歳で卒業。独立にあたって、お金のことをじっくり考えてみた(写真:genzoh/PIXTA)

10月末で双日総合研究所を卒業した。人に会うたびにいろんな説明をしているのだが、「このたびフリーランスになりまして……」と言うと、心許ない感じになるけれども、英語で”I’m now Independent.”と言うと、ちょっと誇らしげに思える。組織を離れた自分がこれからどんなふうに変わっていけるのか、自分でも楽しみだなと感じている。

とはいえ、41年半も務めた会社を離れるに当たっては、いろいろ決断しなければならなかった。特にお金(カネ)に関して考えることが多かった。当マーケット欄の読者の関心が高いテーマだと思うので、今回は高市早苗首相の「高市外交」への評価やら、アメリカの政府閉鎖といった旬の問題はさておいて、「会社を辞めた後のマネー」について語ってみたい。

独立して、まず「確定拠出年金の受け取り方」を決めた

11月最初の3連休には、確定拠出型年金の受け取り方を決めた。サラリーマンの年金における「3階部分」と呼ばれるもので、加入している読者は少なくないだろう。毎月一定の金額を納めて、自分で運用を指示する仕組みになっている。

国民年金(1階部分)や厚生年金(2階部分)は、65歳を超えても一定以上の収入があるともらえないことがあるが、確定拠出型はたとえ本人が死亡した場合でも、過去に積み立てた分は遺族に支払われる。そういう意味ではフェアな年金と言えるだろう。

受け取り方は多様である。一時金でもらうか、年金でもらうか。年金でもらうにしても、運用しながら取り崩していくのか、いったん精算して毎年定額で受け取るか、などの選択肢がある。何年かけて受け取るか、年に何回に分けるのかも自分で決めることができる。

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