「定年退職後」にやってくるお金の危機"3つの波" めでたいはずの「長寿」をリスクにしないために

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経済的な余裕は寿命の長さにも関連しているという(写真:Luce/PIXTA)
1級FP技能士として、お金の面から老後の医療や生活をサポートする黒田尚子さんは、「終活」について『人生の幕引きの「準備」ではなく、人生をもっと豊かにするためにやるもの』だといいます。
そんな「終活」を悔いなく迎えるために、事前に知っておきたい「老後資金に対する心構え」を、黒田さんの著書『終活1年目の教科書 後悔のない人生を送るための新しい終活法』から、一部を抜粋・編集してお届けします。

シニアのお金事情は「この先10年」を考えること

FPへのシニア層のご相談と言えば、老後資金に関するものが圧倒的です。

60代後半から70代になると、多くの人が年金生活に入ります。まだ働いていて収入があっても、現役時代に比べると確実に少ない。

定年退職時に受け取った退職金は、まだ残っているけれども、使い道が決まっていたり、いつまで長生きするかを考えたりすると、怖くて取り崩せない。

NISAって最近よく聞くけど、投資は、興味があっても、「損をするかも」と思うと、手を出せない。

そんな、「ないない」スパイラルに陥って、「こんな感じなんです。私の老後は、大丈夫でしょうか?」とご相談にいらっしゃるのです。

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