「5万円突破で明らかにバブルの日経平均」と「ばく進中の高市首相人気」はいつ崩壊し、終わりを告げるのか

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政府閉鎖が終わり、通常の集計方法に戻った時に、そのひずみ、数カ月分が一気に出て、物価大幅上昇という数字が出る可能性がある。そのときに、たまたま株式市場が別のイベントで悪い雰囲気になっていれば、機関投資家やヘッジファンドが一斉に売り、それにより、プログラムも売りが売りを呼ぶ展開になりうる。

これは、考え方の一例だが、このようなささいな罠は、トランプ大統領があまりに破天荒にやりたい放題にやってきたため、どこかで顕在化する可能性がある。したがって、暴落はいつかどこかでやってくる。個人的には「年度内には必ず起きる」と言いたいところだが、少し反省してやめておく(でも起こると思う)。

高市首相が強く見えるワケ

さて、株価の見通しは大局的には修正する必要がないことははっきりしている一方、高市政権に対して示した前途多難な見通しは、もしかすると修正が必要かもしれない。

まず、高市首相の「ぎこちない満面の笑み」が、「心の底からの喜びにあふれた笑顔」に変わっていることだ。これは多くの人が気づいているだろうが、なぜこのようなことになったか。そして、その笑顔の明るさと支持率は正比例するかのように一気に増長されたのはなぜなのか。

それは、彼女には政策に関しても価値観に関しても、何の信念もこだわりもないからだ。彼女はとにかく権力を獲る、それを死守する、それがすべてであり、目標が明確だから強いのだ。その強さが行動の強さにつながっている。シンプルで実戦的に強い戦術になっている。

国民が彼女を支持したのは、ドラマを見せられた、という背景もある。自民党総裁選でのなりふり構わぬ逆転劇。公明党に逃げられた窮地からの開き直りの、一見大逆転に見える順当な駆け引きの勝利。つまり、公明党に逃げられ、悲痛な窮地の鬼の形相で公明党をなじったその直後の週末に、直ちに日本維新の会と組むことを決定した。なぜなら、公明の議席なしでは、国民民主党と組んでも過半数にはまったく届かず、維新ならばほぼ過半数までいくので迷いのない選択肢であったからだ。

一方、維新は議席を減らし続け、次の選挙でも議席減必至であり、どんな条件でも政権に加われれば御の字なので、無条件で即乗るに違いなかった。また国民民主は、政策を重視しているので(それが建前であったとしても)、無条件というわけにはいかない。さらに、野党連合で「首相に」、と言われても、維新は裏ではすでに自民党と握っていたから、どうあがいても玉木雄一郎首相はあり得なかった。

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