やる気があっても成績が上がらない子の盲点 「勉強時間が足りない」以外の令和らしい理由とは

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(写真:sasaki106 / PIXTA)
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「勉強しているのに成績が上がらない子が増えている」と語るのは偏差値35から東大合格を果たし、漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当も務めた西岡壱誠氏です。『なぜ勉強すればするほど頭が悪くなるのか? 日本の教育問題を解決する画期的勉強法アクティブリコール』を上梓した西岡氏がそのワケを解説します。

勉強しても頭が良くならない子が増えている?

なぜ勉強すればするほど頭が悪くなるのか? 日本の教育問題を解決する画期的勉強法アクティブリコール (星海社新書 360)
『なぜ勉強すればするほど頭が悪くなるのか? 日本の教育問題を解決する画期的勉強法アクティブリコール 』(講談社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

最近、「勉強しても頭が良くならない」と嘆く生徒の数が増えているように感じます。きちんと勉強時間を確保して、他の生徒よりも努力しているはずなのに、一向に成績が上がらない、という生徒の数が昔より増えているように感じるのです。

先生に話を聞いても、「あの生徒、結構頑張っているはずなのに、なかなか成績が上がらないんです」というような生徒は多く存在し、その数は昔よりも今の方が増えているように感じられます。

なぜ、勉強しても頭が良くならない生徒が増えているのか。僕は、その答えは、「最近の学生の勉強は『答え』依存すぎるから」だと考えています。

例えば、僕がある学校で英単語の小テストを行ったときのことです。

そのテストは英単語帳に載っている英単語の意味を日本語で書いてもらうという単純なもので、そのテストが終わったら隣近所に座っている生徒たちで自由に丸つけをしてもらいました。

その際、一人の生徒の答案を見ると、「suggest=示唆する」と書いた生徒には正解として○をつけていて、「suggest=ほのめかす」と書いた生徒には×をつける場面が見られました。

「どうしてほのめかすではダメなの?」と理由を尋ねると、「英単
語帳には『示唆する』と書いてあったから」と返ってきたのです。さらに「じゃあ、示唆するってどういう意味?」と聞いてみると、「え、わからないです……」と戸惑う様子。

つまり彼ら彼女らにとって、「答え」は「示唆する」でしかなくて、それ以外のものは全部バツだったというわけですね。

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