なぜトップ営業は「駄目リーダー」になるのか 優秀なプレイヤーが乗り越えるべき3つの壁

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優秀なプレーヤーから抜け出せていない?(写真:xiangtao / PIXTA)

壁1:「優秀なプレイヤー」から抜け出せない

よくあるのは、それまでの自分のパフォーマンスに自信を持ち過ぎ、やり方、考え方を変えることなく、新しい仕事に向かってしまうということです。「あの時はこうだった」と時代、顧客、競合などすべてが変わっているにもかかわらず、昔話を得意げに、説教っぽく話す人に多いパターンです。

そして自分が優秀で、成功体験が大きい人ほど、他の人も「わかって当たり前」「できて当たり前」「自分が若いころは……」というマインドになりがちです。挙句の果てには、自分はリーダーであるにもかかわらず、現在の自分とメンバーの比較を始め、自分がいちばん頑張っているなどと言い出す人もいたりします。

チームリーダーがすべきこと

いろいろな特徴を持った人の集まりがチームで、チームリーダーとは、そのチームとして結果を出していくための存在であるということが、頭では理解できても、心からは理解できず、その結果、行動に移せないのです。

ひとりの営業担当者であれば、自分の担当している顧客やエリアの状況にめっぽう詳しければ、それで事足りるかもしれません。朝も夜もなく、ただがむしゃらに頑張って数字をあげればよかったかもしれません。

しかし、チームリーダーとしては、チーム全体をカバーする範囲で顧客や競合の動きを見なければなりません。また、メンバーのモチベーションを高めるために、それぞれの事情を抱えたメンバーに対する理解を深めたり、チームとしての目標を設定することも必須ですし、それを皆が納得のいく、わかりやすい言葉で伝え切ることも重要です。

リーダーとして、「特に今、自分には」何が求められているのか、何が欠けているのか、冷静に考えてみることが大切です。

 壁2:プレイヤー時代とは異なる周囲の期待値を理解しない

プレイヤーに対してとリーダーに対してでは、周囲の期待値もまったく異なります。プレイヤーの時代は、顧客にだけ目を向けて、自分の成果だけを追い求めていればよかったかもしれません。しかし、リーダーになると、社内調整、社内ネットワーク構築、メンバー間の調整、メンバーのモチベーションアップ、組織文化の醸成と浸透、メンバーの育成など、実は「社内的にやらなければならないこと」が増えていきます。この時、大切なのが組織の文化や状況を深く理解し、それを踏まえつつ動くということです。

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