医師が農家や漁師から学んだ健康になる「5つの習慣」――心を穏やかに保ち、健康で幸せに過ごすためのコツ

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私自身も、自分の中にある迷いを見つめて、それを医師である自分の一部として認めています。弱い自分も認めてこそ、患者さんへの共感力が高まると私は信じています。

ユング心理学では「シャドー」というのですが、自分の見たくない側面を受け入れることで、人はより成熟した自己(セルフ)へと成長していくとされています。ネガティブな自分もポジティブな自分も「私」という人間の一側面、どちらも真実です。

どちらも否定せず、どちらも裁かず、両方とも受け入れ、抱きしめる──。そんな等身大の自分を愛することが大切なのです。それができて初めて、私たちの心は自由になれるのです。

自分の存在そのものを肯定する言葉

⑤ 自分にも「ありがとう」

自分自身に「ありがとう」と感謝することは、単なる感謝を越えて、自分の存在そのものを肯定することへとつながります。

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そして、ポジティブな自分だけではなく、ネガティブな自分にも「よく頑張ったね」「あのとき経験した苦しさが、今の優しさにつながっているんだね」と声をかけましょう。

自分への「ありがとう」は癒やしの言葉です。

夜、眠る前にその日の出来事を振り返り、自分に向かって「ありがとう」とつぶやいてみましょう。もし嫌なことがあったとしても「今日はこんなことがあったな」と起こった出来事をただ事実として受けとめ、「この経験にも感謝します」と、そっと祈るのです。

「なんでそんなことになったのか」と失敗の原因を振り返ったり、反省したりする必要はありません。ただ「ありがとう」と言う。それだけで心が軽くなっていきます。

眠る前の小さな習慣が、深い安らぎをもたらしてくれるはずです。

石内 裕人 医師/石内医院院長

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いしうち ひろと / Hiroto Ishiuchi

昭和36年(1961年)、宮崎県延岡市生まれ。平成2年(1990年)、宮崎医科大学医学部(現・宮崎大学)を卒業後、帝京大学附属病院および武蔵野赤十字病院泌尿器科で、泌尿器科専門医として勤務。地域医療に貢献するため、35歳から研修医として、武蔵野赤十字病院総合内科・皮膚科で学び直す。平成11年(1999年)に延岡へ戻り、共立病院内科勤務を経て、平成13年(2001年)に石内医院を開業。在宅医療にも力を入れ、内科・皮膚科・泌尿器科・漢方内科として地域医療に尽力。平成16年(2004年)より漢方指導医・織部和宏氏に師事し漢方専門医の資格を取得。平成20年(2008年)からは認知症施設グループホームを併設し、認知症の診断・治療にも注力している。

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