ちゃんぽん自体は家でも作れるが、わざわざ店に食べにくる理由がここにある。
絶妙なもやしとキャベツの食感に、存在感のある豚肉の旨味が合わさる。
野菜をかき分けて麺に向かう。
太めの自家製麺。箸で持ち上げると、ほどよい弾力がある。スープがよく絡み、麺自体にほんのりとした甘み。本店横の製麺所で作られる、ちゃんぽん専用麺だ。
「私は麺から食べるよ。麺を食べてる間に野菜が煮えるからね」と話すのは、厨房で中華鍋を振るう2代目の妻・井手静代さん。嫁いで55年、ちゃんぽんを作り続けている。
人気メニューは「ちゃんぽん」と「特製ちゃんぽん」
井手ちゃんぽんで一番人気なのは「ちゃんぽん」(920円)。その次は「特製ちゃんぽん」(1080円)だという。
取材の日も、席につくなり「特製!」と迷いなく声を上げる男性客の姿を見かけた。
「特製ちゃんぽん」は、山盛り野菜の上にさらにキクラゲと生卵がのる。キクラゲのコリコリとした食感が好評だ。
「生卵が溶けてスープがよりまろやかになる」と静代さん。慣れた手つきで塩コショウを振る常連客も多い。


















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