廃れた休憩所が「予約困難なサウナリゾート」に変身のリアル。《東京・奥多摩》 売りは薪ストーブサウナと湧水の水風呂

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サウナスペースの隣に、もともと休憩所の洗い場だったというスペースを利用し、水風呂も作られている。地下から湧いてくる、飲めるほど水質の良い水に手を入れてみると、夏の暑さが和らぐほどの清冽さ。地下水は温度が一定なため、冬場には逆に温かく感じるはずだ。

湧水を利用した水風呂
湧水を利用した水風呂(写真:筆者撮影)
水風呂
水深80cmほどの水風呂には8人ほどが入れる(写真:ナイン提供)

前の経営者が住んでいただろう2階建ての2DKは宿泊スペースに変わった。ダブルベッド2台、シングルベッド2台、さらにソファベッド2台もあり、最大8人までが宿泊できるようになっている。

2階寝室
2階寝室。黒が基調(写真:筆者撮影)

訪れてみて感じたのは既存の建物をうまく活かしており、無駄な手を入れていないということ。サウナスペースの天井を見上げると傘のようにも見える木組みが見えるが、これは既存そのまま。テラスの柱なども以前のものが使われており、もともとの建物がきちんと作られていたことがわかる。

サウナコーナーの天井
サウナコーナーの天井。既存のものをそのまま活かした(写真:筆者撮影)

宿泊スペースも同様で床は貼り替えられているが、壁などは黒く塗った程度。もちろん、設備、配管その他などに費用は掛かっているだろうが、それ以外は非常にシンプルな空間で、室内より、戸外の眺めやサウナを楽しんでほしいということのようだ。

1階のソファコーナー
1階のソファコーナー。目の前の流れを楽しみながらのんびりできる(写真:筆者撮影)

何もない土地・空き家利用でも稼働率100%

2025年7月6日の開業以来、ホームページやInstagram、LINEといったSNSでの露出が中心にもかかわらず8月、9月と稼働率100%が続いており、久田さんの読みは当たった様子。今のところは告知の問題からか日本人の4~5人客が中心で、予約開始1カ月で予約総額は300万円超とか。

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