悩める人を救う!米国ならではのスゴイ仕事 「モチベーショナルスピーカー」の威力

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モチベーショナルスピーカーは1対1ではなく、大勢に対してアドバイスをするのが特徴だ(写真:Rawpixel/PIXTA)

私は漫画家のほかに、「モチベーショナルスピーカー」という活動もしています。と言われても、「何それ?」という感じですよね。おそらく日本ではかなり珍しい存在だと思います。

学校や研修会などで、外部からゲストを招いて講演会を開くことはありませんか。私が住むニューヨークの学校などはこうした外部との接触を非常に大切にしていて、特に小学校高学年から大学生くらいまでは、特別授業でゲストスピーカーの話を聞く機会が頻繁にあります。こういうところで、話す機会が多いのがモチベーショナルスピーカーです。

一回の講演で数百万円稼ぐスピーカーも

モチベーショナルスピーカーとは、人々がどうしたら日々刺激的に、自分のゴールに向かって進めばいいのかをコーチングする人たち。ただし、1対1で話すのではなく、大勢の前でスピーチをするのがほとんどです。ユニークな経験を持つ人や、コーチング力を学んだ人たちがなるケースが多く、私のように学生相手のスピーカーもいれば、ビジネスマンや恋愛・結婚で悩む人、転職を考えている人に向けて話すスピーカーもいます。ちなみに、私は日本では後者に当たる活動をしています。

このモチベーショナルスピーカーという職業、実にアメリカらしく、資格がいるわけでも、誰かに選ばれてなるわけでもなく、完全に自己申告制です(笑)。「自分はさまざまな困難を乗り越えてきて、人に役立つ話ができる!」「コーチングのスキルがある!」といった人々が、自ら活動を始めるのです。

もちろん、スタートしたばかりでは、この仕事一本で食べていける人はほぼおらず、たいていほかの仕事と掛け持ちして活動。まずは本を出版して、全米各地を周りセミナーを行う、という地道な活動をしながら経験を積んでいきます。その間、評判になれば、口コミでドンドン名前が広がっていきます。私の場合は、漫画の読者が子供たちでもあるので、学校の特別事業の一環として講演をします。

これまたアメリカらしく、年齢や職業に関係なく、とにかく自分の話がうければ、それが収入に直結します。成功しているスピーカーたちはなんと、一回の講演で数百万を稼ぐとか!まさに「アメリカンドリーム」ですよね。

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