できる人ほど「心のクレンジング」をしている ニューヨーカーも夢中、「瞑想」の威力とは

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ニューヨークでは仕事帰りにヨガスクールに通う人が少なくない(写真:wabebreakmedia/PIXTA)

ニューヨークに来る前は、こんな夢のような素敵な場所は世界中ほかにはないと思っていました。映画で見たニューヨークしか私には情報がなかったので、ここにくればロマンスも仕事もすべて手に入ると思っていたんですね。

ところが、いざ住んでみると毎日急かされ、家賃を払うために働いて日々が過ぎて行くばかり。誰もが自分の仕事で頭がいっぱいで、人に対しての思いやりとかサービス精神がなくなってしまう。今回はそんなニューヨークのある日常の一コマを紹介します。ひょっとしたら皆さんも似たような経験があるかもしれません・・・。

ニューヨークでよく見る「地獄」

役所に免許などの更新や申請をしに行くとします。朝一で行っても、すでに行列が出来て数時間は待つというのがここでは当たり前。日本ではお客さんが声を出して文句を言う状況はあまり見ないですよね。でも、ニューヨーカーは不満を抑えられない人が多く、列からはみ出し大声で質問するのが当然だし、スタッフもそれを当たり前に無視します。

こうした「大胆」(自分勝手?)な発言や行動をしても許されるのが、多様な価値観を持った人が集まるニューヨークのいいところであり、悪いところでもあります。黙っていたら誰も自分の存在に気づいてくれないので、知らず知らずタフになるし、自分勝手になってしまうんですね。外国暮らしが長い日本人が帰国すると浮いてしまうのは、こんなバックグラウンドがあるからかもしれません。

お堅いルールや秩序がないからこそ、自分の努力で道を切り開くことができるのがニューヨークの魅力と言えるのですが、毎日こんな弱肉強食の世界で戦っていたら、当然体も心も疲れてしまいます。うつになる人も多く、カウンセラーに通ったり、精神安定剤を飲んだりしているアメリカ人は沢山います。ティーンにもかかわらず常飲している子もいるくらいです。

かつて私がウィスコンシン州で夏の間サマーキャンプでアートの先生をやっていたときのこと。ランチの時間に子供たちの弁当を用意していると、10歳の女の子がビタミン剤のようなものを飲んでいました。彼女はこれを”ハッピーピル“と呼んでいました。そう、10歳ですでに精神安定剤を飲んでいたんです!この子に限らず、アメリカでは子供が元気すぎたり、集中力が欠けていたりするだけで薬を飲ませるのが普通。こんな小さい時から飲んでいるのですから、行動や言動も通常の10歳時とはかなり異なっているのが傍目にもわかります。

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