2例めは、現在70歳のHさん(女性)です。
Hさんは結婚以来、専業主婦を続けてきましたが、年々夫婦仲は冷えていき、62歳のときに、いわゆる熟年離婚を決意しました。
62歳のHさんは、体も丈夫で健康そのものでした。「働けばひとりでもやっていける」と考えてのことのでした。
実際に、Hさんは60代でもいくつかの仕事を掛け持ちして、生活をまかなうことができました。長年不仲だった夫と別れ、一人暮らしをエンジョイしていたのです。
「どうして年金分割しなかったの?」
しかし現在Hさんは70歳。さすがに以前のようにはつらつと働くのが難しくなってきました。
そこで困ったのが、生活費です。
Hさんは長年専業主婦だったため、年金は月々7万円ほどです。
貯蓄も少なく、今後の生活が不安だとHさんは言います。
友人に悩みを打ち明けると「どうして年金分割をしなかったの?」と半ばあきれられてしまったそうです。
Hさんは離婚時、「早く別れたい。もう夫の顔も見たくない」という状態だったため、年金分割の手続きもせず、財産分与もそこそこに離婚届を提出したのです。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら