有料会員限定

年金の手取りを増やす繰り上げ&繰り下げ受給。知っておかないと損をする「加給年金」とは

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小
年金手帳とお金と計算機
(写真:genzoh / PIXTA)

特集「定年後の人生戦略」の他の記事を読む

定年後の生活は大丈夫なのか――。お金と心の不安は何かと募るが、50代から戦略を立て、必要な知識をしっかり仕入れておけば老後の人生は思ったより楽しい。定年後の疑問や不安を本特集で一つひとつ解消してほしい。

年金の手取りを増やすのに活用したいのが繰り下げ受給だ。年金は原則65歳から支給が始まるが、希望すれば60〜75歳の好きなタイミングで受給を開始できる。60〜64歳で受け取り始めることを繰り上げ受給、66〜75歳で受け取り始めることを繰り下げ受給という。

繰り上げ受給では、年金の受給開始を1カ月早めるごとに0.4%ずつ年金受給率が下がる。60歳まで繰り上げると、受給率は76%(24%減額)。一方、66〜75歳まで受給を遅らせる繰り下げ受給では、受給開始を1カ月遅らせるごとに0.7%ずつ受給率が上がる。75歳まで遅らせると受給率は184%(84%増額)になる。年金は受給開始時点の受給率が生涯続く。そのため、何歳まで生きるかによって、いつから受け取ると年金が最も多くなるかが変わってくる。

“長生きリスク”への対応

下表は、65歳で年金額面180万円の人を例に、繰り上げ受給・繰り下げ受給の受給率・受給額、額面ベース・手取りベースでの「損益分岐点」を示したものだ。繰り下げた場合、受給開始から11年11カ月以上経つと、65歳から受け取った場合の年金額合計(額面ベース)を上回る。例えば、70歳まで繰り下げた場合、年金(額面ベース)は81歳11カ月以上生きれば65歳で受給するより得になる。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD