「日本は、すぐに死なずに済む国なんだ…」年収5500万円から生活保護に転落した作家の"どん底での新発見"

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なぜ、彼はここまで追い詰められたのか。

立花さんのいるオンラインビジネス業界は、製造原価や設備を考える必要がほぼない。立花さん自身も無借金経営でずっと運営をしていた。

しかし、ここに"落とし穴"があった。

転落の背景にあった「無借金経営」の罠

鎌倉の海の家での個人コンサルティングのあと、クライアントさんと一緒に乾杯のシーン(写真:立花さん提供)

「無借金で会社を経営できていていい、と思っていたんです。しかし、いざお金がなくなったときは逆。メインバンクとの取引がまったくないという状態なので、信頼がなく、借金や融資を受けることができないことに気づきました」

日本政策金融公庫とのルートも開拓していなかったため、立花さんは金利の高いクレジットカードのリボ払いやローン払いのキャッシングしか方法がないと思った。

「実態としては『会社の消費税を個人のクレジットカードで120万円全額リボ払い』とか、『泊まりがけのワークショップの会場費や懇親会費が会社の資金不足で払えず、個人のカードで全額リボ払い』的なことをやっていました」

頼れるのはクレジットカードだけだった。しかし売り上げが落ち込むにつれて、その命綱も細くなっていく。

「クレジットカードって、僕みたいなフリーランスの人間は、何年かに一回カードごとに更新があるんですよね。『確定申告の控えを提出しなさい』『いまの年収はいくらなのかアップデートしなさい』という要請が来る。僕は売り上げがどんどん下がっていたので、クレジットカードの予算額というか、使える限度額がどんどん下がっていきました」

銀行の通常のローンと違い、カードローンは金利が高い。

「クレジットカードのみを使ってここまできたのですが、返しても返しても、もう金利だけ返してるみたいな状態になってしまって。バカバカしいですが、それ以外にやりようがなくなってしまったんです」

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