
ディズニーランドより串カツ田中
「ママ、今日もあの店行こう!」
小学生の息子が、しきりに行きたがる店がある。東京ディズニーランドよりもユニバーサル・スタジオ・ジャパンよりも、さらに大阪・関西万博よりも行きたがる店。それが『串カツ田中』だ。
小学生以下には、「じゃんけんに勝ったらドリンク無料」「自分でつくるたこ焼き無料」「自分でつくるソフトアイス無料」などのサービスがあり、スタッフに話しかけられる機会が多いからかもしれない。
ほかの家族も同様なようで、筆者がよく訪れる箕面店では、平日夜は2割、週末は7割が親子連れで賑わっている。

だが、この賑わいは決して“自然”に訪れたものではない。7年前、経営陣が「自殺行為」とまで言われた決断を下し、9カ月連続で売上が落ち込む“暗闇”を通過して、ようやく掴んだ光景である。
子供たちが笑顔でソフトアイスを作るこの店は、かつて客の9割が喫煙者だった。時々訪れる子供もタバコの煙モクモクの中で食事をしていた。 串カツ田中だけではない。居酒屋といえば喫煙が当たり前の時代だったのだ。
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