《外国人観光客が殺到した“富士山コンビニ”》の現在ーー隣接する「富士吉田」は2025年、新たな“聖地”として人気を集めていた

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そして、その中の1つ、商店街近くにあるレトロ喫茶店「もんぶらん」は、中でもファンの間で聖地となり、巡礼客が絶えません。同店はドラマ放送前から純喫茶として人気のお店で、常に行列ができています。1980年創業で、看板メニューのパフェは種類が豊富です。

また、富士山駅近くの「金鳥居」もドラマのロケ地。吉田ルートへ至る富士山への玄関口となっている鳥居で、富士山の信仰の世界との境界線でもあり、古来、富士山を参拝する人々にとっての「一の鳥居」となっていました。

他にも、富士山をバックにした「平成通り」や、月江寺駅近くのパワースポットで、菅原道真公などが祀られている「市杵島神社」など、富士吉田の名物観光地も舞台として登場しました。

純喫茶
行列ができていた純喫茶「もんぶらん」(筆者撮影)
金鳥居
富士山駅近くに位置する「金鳥居」(筆者撮影)
市杵島神社
「市杵島神社」はパワースポットとして参拝客を集めています(筆者撮影)

山梨県民にとっての「ふるさと」

聖地巡礼
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さらに、ドラマには山梨県独特の文化ともいえる場所が登場。「ハッピードリンクショップ」です。

県内の国道沿いなどに数多く点在する、飲料の自動販売機が設置された駐車場スペースで、アニメ『ゆるキャン△』にも登場しました(作中では、「ラッキードリンクショップ」という名前でした)。山梨県民にとっては、昔懐かしいふるさとを感じる場所です。

筆者は以前、県内の旧甲州街道を徒歩で踏破した経験がありますが、そのときにも幾度となくお目にかかり、水分補給やひとときの休憩でお世話になりました。

ハッピードリンクショップ
地元民なら誰でも知っている「ハッピードリンクショップ」。写真はアニメ『ゆるキャン△』に出てくる「ラッキードリンクショップ」を再現したスペース(筆者撮影)

夏山シーズンをピークに、現在、観光客数が一年で最も多い時期に入っている富士吉田。ピーク時間帯や定番の場所を外して訪問することで、快適に楽しむことができます。

聖地巡礼は、地元の方に敬意を払い、ルールや節度を守りながら行いたいものです。

古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

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こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

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