「50階以上・1000世帯以上のタワマンだが”ペット同伴可”エレベーターは1台」豊洲のタワマン住人に聞いた”タワマン暮らし”の実際

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

タワマンにいつまで住むかどうかは、各住民の家族構成次第になりそうだ。男性の家庭は今面積が60㎡で、もともと3LDKの予定だったものを2LDKに変更した。

「2年前に再婚したのですが、今妻のお腹の中には赤ちゃんもいます。そうなると2LDKをリフォームするなり、同じマンション内で住み替えたり、あるいはほかの場所に移ったりすることもあると思います。今後はまだわかりませんが、仮に家族がおらず自分だけならこのまま住み続けるのではと思います」(男性)

将来もこのタワマンに住み続けるのだろうか。男性はこう話す。「私も先日(東京五輪選手村跡地にできて話題となった)晴海フラッグの入居希望抽選に行きましたが、すぐに完売で価格も1.5倍以上になりそうです。このタワマンもおそらく入居時の価格よりも遙かに高い値がついています。今のマンションは売ってしまう可能性もあります」。

タワマンは「建て替え」できるのか

今日、タワマンの老朽化が大きく取り上げられるようになったが、タワマンの場合、日本国内ではこれまでに建て替えられた事例は確認されていない。そのため、建て替えに苦労するのは間違いない。

男性は「タワマンは造るのはともかく、壊すには相当の費用が必要。丸ビルの裏にある東京海上ビルも築40年ほどでしたが、1年間かけて壊されることになりました。今後は間違いなく建て替え事例が出てくるだけに、今後どうなるか注視したい」と語る。

今後日本では、築20年超のタワマンが続々と出現する。タワマンでの生活をどのように受け止めるかは、どのような条件を重視して住まいを探し求めるか次第で変わっていく。

タワマンを購入するか、長く住み続けるかどうかは結局、各人がメリットやリスクを考慮しながら購入の是非を判断するしかないのだろう。

豊洲
(筆者撮影)
岩崎 貴行 ジャーナリスト・文筆家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いわさき たかゆき / Takayuki Iwasaki

1979年埼玉県生まれ。2003年早稲田大学政治経済学部卒業、同年日本経済新聞社に入社。政治部、金沢支局、社会部を経て、2013~2020年文化部で音楽(ジャズ・クラシックほか)や文芸などを担当。さいたま支局キャップ、地域報道センター次長も務めた。2024年9月に同社を退職し、同年10月から出版社勤務。専門は音楽を中心とする芸術文化で、音楽雑誌やネットメディアなどへの寄稿多数。東日本大震災、福島第1原発事故などの取材に関わった経験から、環境問題、地域振興などへの関心も高い。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事