「六麓荘とタワマンは何が違う?」親から巨額資産を引き継いだ超富裕層が考える、タワマンを避ける理由と“住人の気質”の差

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
(撮影:今井康一)

現代の「富の象徴」と言われるタワーマンション(以下、タワマン)。しかし、購入するのは中国など海外投資家が主体。実際に住んでいるのはパワーカップルが主体で、保有資産が数十億円に達する超富裕層はあまりタワマンに住んでいないようです。

今回は、国内の超富裕層3人へのインタビューから、超富裕層がタワマンに住まない理由を考えてみましょう。

タワマンは幽霊屋敷?

1人目の谷本勝さん(仮名)は、投資家・実業家で、一代で100億円近い財産を築きました。今回インタビューした3名の中では唯一、都内にタワマンを所有しています。ただ、タワマンには住んでおらず、国内の一戸建てとマレーシアの一戸建ての2拠点を往復する生活です。

谷本さんが4年前にタワマンを購入したのは、いわゆる“タワマン節税”が目的でした。当時、タワマンの相続税評価額の単価が階の高低に関係なく一律だったので、高層階の高額物件を買うと相続税評価額が低く抑えられるということで、富裕層の相続税対策として人気でした。

ところが、国税庁の通達で2024年1月から評価ルールが変わりました。高層階の相続税評価額が実勢価格に応じて引き上げられたため、タワマン節税のメリットは大幅に縮小しました。

「私は以前から海外法人を設立して相続税・所得税などの節税対策をしており、タワマン節税にそんなに期待していたわけではありません。タワマン節税が潰されて、タワマンへの関心はなくなりました。値上がりしているうちは持ち続けますが、適当なところで売却するつもりです」

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事