自由が丘と二子玉川のほぼ中間、知る人ぞ知る「渓谷と古墳のある街」の"実態" 最高の住環境なのにタワマンが建つことがない理由

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岩瀬さんの話にも出てきたとおり、等々力といえば渓谷だ。夏のこの時期、涼をもとめてやってくる人の姿が絶えない。

隠れた名所「等々力渓谷」を歩く

よしとみハウジングを出て、用賀中町通りを南に少し歩き、成城石井等々力店を右に折れてすぐにある「ゴルフ橋(かつてこの地にゴルフ場があったなごり)」から等々力渓谷を見下ろすことができる。

ここを訪れたのは気温35度超えの真夏日だった。橋からのぞくと、渓谷から木々の枝葉を抜けてきた風が額の汗を冷やしてくれた。本来はこの橋の脇から渓谷に降りることができるのだが、岩瀬さんのいうとおり、倒木の撤去作業などで、現在は立ち入り禁止だ(来年度には一部開通)。

さらに南に向かって歩いた先、環八通りを越えたあたりから渓谷に降りたところにある「不動滝」の近辺は今も見ることができる。

等々力渓谷
ゴルフ橋から見た等々力渓谷(筆者撮影)
ゴルフ橋
ゴルフ橋(筆者撮影)
ゴルフ橋
ゴルフ橋(筆者撮影)

等々力渓谷の南側の入り口には日本庭園があり、1961年(昭和36年)に建てられた書院建物が残されている。

階段を降りていくと、渓谷の遊歩道にたどり着く。高低差は約10メートルだ。その目の前に小さな滝がある。実はこの滝が等々力という地名の由来といわれている。

地名研究の第一人者今尾恵介氏は著書『ふしぎ地名巡り』(ちくま文庫)で「『音にまつわる地名』は意外に各所にあるのだが、その代表例といえばトドロキ地名だろうか。

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