「半年で退社」Z世代≪超早期離職≫は“堪え性がない”からじゃない⁉ 上の世代には見えていない“倍速人生”という考え方

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また、最近よく言われる「ガクチカ」、すなわちエントリーシートや面接で必ず聞かれる「学生時代に力を入れたこと」のトピックで話題にもできますから、やっておいて損はないと言えるでしょう。

ですが一方で、2024年に私がZ世代55人に対して行なったインタビュー調査では、インターンシップに参加したことで「過度に叱責され、トラウマを抱えてしまった」や「知りたくなかった業界の汚い部分を知ってしまった」といった声もあがりました。

また、先の定量調査でも、「インターンシップに参加してマイナスだったことはないと答えたZ世代は、参加者全員の半数未満(47.5%)に留まりました。

インターンシップのマイナス面とは?

マイナス面で多かったのは、上から順に「自分の適性が分からなかった」(12.9%)、「実績に繋がらなかった」(12.3%)、「スキルが身につかなかった」(12.0%)、そして「企業(業界)の裏側・闇を知ってしまった」(11.1%)などです。

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ちなみに、2025年卒の対象学生から、インターンシップの制度が変更されています。具体的には、経団連と大学が直接対話する枠組みとして発足した産学協議会(正式名称「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」)が2022年、従来のインターンシップを定義変更。

それまでのインターンシップを「学生のキャリア形成支援活動」として4タイプに分け、一定要件を満たした企業はインターンシップ中に取得した学生情報を、広報活動や採用選考活動に活用できるようになりました。

狙いは、学生と仕事・職場とのマッチングの向上、そして国際競争力のある人材を育成すること(2023年 キャリタス就活「インターンシップの定義変更」【4月3日掲載】)だとされていますが……、企業と学生、双方にとってWin-Winのインターンシップを目指すうえでは、まだ複数の課題が残されているように感じます。

牛窪 恵 世代・トレンド評論家

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うしくぼ めぐみ / Megumi Ushikubo

世代・トレンド評論家。立教大学大学院(MBA)修了(経営管理学)。同大学院および文京学院大学大学院・客員教授。大手出版社勤務を経て、2001年4月、マーケティング会社インフィニティを設立、同代表取締役。企業各社との消費者取材・研究や多くの著書を通じ、「おひとりさま」「草食系」「年の差婚」などの流行語を世に広めた。これまで内閣官房、財務省、経済産業省等の委員や研究会メンバーを多数歴任。フジテレビ系「ホンマでっか!?TV」、TBS系「Nスタ」ほか、テレビのレギュラーコメンテーターとしても知られる。

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