「半年で退社」Z世代≪超早期離職≫は“堪え性がない”からじゃない⁉ 上の世代には見えていない“倍速人生”という考え方
正直言って私も、以前はそう考えていました。ですが今回、インタビュー調査に協力してくれた、起業家のマサトさん(26)から、「働き方や人生における『タイパ』」という新たな視点を示唆され、「なるほど、こういう考え方をする若者もいるのかもしれない」と考えるようになったのです。
そもそもタイパとは、タイムパフォーマンス、すなわち時間対効果のこと。文字通り、費やした時間とそれによって得られた効果や満足度の対比を表す言葉です。
近年は、Z世代に対して「すぐに倍速で動画を見たがるんだから」や「タイパ、タイパって、いまの若者は効率ばかり追い求めるよね」などと揶揄する人たちもいます。
ですが、20歳の若さで、新型コロナの到来前からデジタル系のサービスを軸に起業、その後、EC事業やデジタル系の暗号資産関連など複数の会社を立ち上げたマサトさんは、「自分は『タイパ』重視。人生を倍速で生きてます」と教えてくれたのです。
行動スピードを上げて時間的資源を有効活用
いわく、人生に大切なのは、長期の持続可能性。人生は資産運用と同じで、短期で大きなリターンを得ようと思えばハイリスクの可能性が高くなる。でも「長期的」に、複数の(仕事の)方向性に分散投資して運用すれば、ローリスクでそれなりに資産を形成しやすい。ゆえに、人生においては「長く生きたもん勝ち」。「もっとも人生の場合、期間自体を延ばすには限界がある。イーロン・マスクだって、さすがに150年は生きられないでしょう」。
そうだとすれば、生き方を「倍速人生」にする、すなわち日々の行動スピードを上げて時間的資源を有効活用することで、未来に得られるものも安定的に大きくなるはず、とのこと。「昭和でいう3年が、僕らの時代の1年未満かもしれない」とも話してくれました。
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