東山さんがインデックス投資でおすすめする指数は「全世界株式(オール・カントリー)」だ。
「さまざまな本を読んで勉強してきました。その中で、アメリカの経済学者・シーゲル氏が書いた個人投資家向けの株式投資の名著がありまして。彼は米国株よりも、全世界株式のほうがいいとすすめているんです。私はその考えに習って全世界株式にしています。でも、これは個人の好みや考えによりますし、全世界株の6割くらいは結局米国株ですから、S&P500のような米国株に投資してもそれほど大きな差はないかもしれません」
東山さんは前回の記事で紹介した倹約生活でコツコツと貯めたお金と、さらには2012年に相続した父の遺産を元手に堅実にインデックス投資を積み重ねてきた。すると、2008~2012年の4年間で資産が500万円から2000万円に。投資で大損する前の貯金額に戻すことができた。
「嬉しいというよりも、とにかくホッとしましたね。実はFXで大損したとき、妻にも誰にも言っていなかったんです。でも2000万円まで戻ったので、万が一バレても、もう離婚されずに済むという安心感が一番大きかったですね」
ビットコインは儲かったけど「もうやらない」
2020年に新卒から勤めた新聞社を早期退職した際には、「割り増し退職金」が支払われたため、これもインデックス投資に回した。
「2020年はコロナショックで株価が底値でした。退職金の額は言えないのですが、ある程度まとまった額をいただき、インデックス投資に全部つぎ込みました。そしたら円安もあり、現在2.5倍くらいになっています。運がよかったですね」
いわゆる「○○ショック」のときは、長期投資の大きなチャンス。最近(2025年4月)にはトランプ大統領の関税ショックがあった。
「関税によるダメージはありますが、本質的にその銘柄がダメになるかというと別の話です。あくまで空気感で下がっている部分もありますから、長期投資を考えるうえでは、○○ショックはチャンスなんですよね」
無料会員登録はこちら
ログインはこちら