「思春期の娘が猛反対」「子が巣立つまでは別居婚」4年越しで“お互い再婚”夫婦が《過去の反省》を活かし今の幸せをつかむまで

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寂しさを噛み締めてわかったことがある。自分は経営者である前に一人の人間なのだから、まずは人間として自分をわかってほしい、と。そして、自分自身も「店でよく働く人材」として前の妻を見ていたことに気づいた。

「仕事は別々でもいいんです。むしろ休みの日に一緒に楽しく過ごしたいと思うようになりました」

実際には、交際を始めてから由加里さんは家族経営の会社からは徐々に身を引き、孝さんが経営する飲食店を手伝うようになった。当時はまだ思春期だった娘の反発がすごかった、と2人は苦笑いする。

「キャバクラ嬢みたいな服装でうちの店にやってきて、由加里ちゃんに悪態をつくんです。僕も短気なほうなので『母親に向かってそんな口のきき方をするな!』と叱ったら、『血もつながっていない人からそんなことを言われたくない!』と反抗して飛び出していきました。駐車場で捕まえて大喧嘩ですよ。

お客さんからしてみたら、店のオーナーがキャバ嬢と揉めている図にしか見えなかったでしょうね(笑)」

お互いに頼り、感謝する日々

実の親や姉からも寄りかかられがちな由加里さんは、娘と本気で向き合ってくれる孝さんを頼もしく感じたに違いない。その後、孝さんの母親の介護が本格化した際には、福祉の専門知識もある由加里さんが活躍した。今度は孝さんが感謝する番だ。

「母のデイサービスの手配からすべてを由加里ちゃんに頼りました。本当にありがたかったです」

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