「女を追いかけていくらしい」朝ドラ・やなせたかし、上京して副業で稼ぐもユウウツな訳

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※写真はイメージです(写真:Graphs / PIXTA)
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NHKの連続テレビ小説「あんぱん」が、放送回を重ねるごとに注目を集めているようだ。漫画家のやなせたかしと妻の暢(のぶ)をモデルにした物語である。
やなせたかしといえば、子どもたちに人気の「アンパンマン」の作者として知られているが、ブレイクしたのは69歳のとき。30代で漫画家デビューを果たして以来、長く不遇の時代を経験している。遅咲きだったやなせたかしは、いかにして飛躍したのか。『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』の著者で偉人研究家の真山知幸氏が解説する。
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辞職時に「女を追いかけていくらしい」という噂も

戦後、高知新聞社に就職したやなせたかしは、職場で生涯の伴侶となる小松暢(のぶ)と出会う。東京への取材旅行をきっかけに2人の距離は縮まり、やがて交際がスタート。だが、暢のこんな言葉によって、すぐに遠距離恋愛になることとなった。

「私、先に上京して、やなせさんを待っているわ」

暢が高知新聞社を辞職して上京したのには、理由がある。高知県から選出された知り合いの代議士から「東京で秘書をしてほしい」と頼まれたのだ。演説原稿を口述で作成するのに、暢が得意とした速記の技術はもってこいだったらしい。

また、暢はやなせの「このまま高知県でくすぶっていたくはない」という思いをよく理解しており、後押しをしようとも思ったのだろう。暢の上京によって、やなせも東京に行くことを決意した。

しかし、入社してわずか1年足らずで辞めるやなせに、上層部は不満を持ったらしい。どこから聞いたのか「女を追いかけていくらしい」という噂まで職場で広がった。

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