過去には「まんべくん」や「鏡月」、ミセス「コロンブス」も炎上…セブン「中国(台湾)表記」に見る、“不適切投稿”はなぜ避けられない?

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昨年、人気ロックバンドMrs. GREEN APPLEの楽曲「コロンブス」のミュージックビデオが炎上した。類人猿が登場することに対して、「差別的だ」という批判を浴びたのだ。

現在では、コロンブスは英雄ではなく、先住民侵略のきっかけを作った人物と見なされていることを知っていれば、このような過ちを犯すことはなかっただろうし、「初歩的なミス」と容易に認識することもできただろう。しかし、実際には、誰も止めることのないままに世に出てしまったのだ。

セブン-イレブンのケースにしても、たまたま担当者が台中関係に関して十分に理解していなかった、あるいは理解していても投稿時にリスクが意識できていなかった可能性がある。

台湾に関して言えば、2009年に放送されたNHKスペシャル「シリーズJAPANデビュー」の日台関係の描き方に際して、「偏向報道だ」という批判が巻き起こり、番組に出演した台湾先住民族の女性がNHKに損害賠償を求める事態になったことあった。

報道の「プロ」さえも間違いを起こしてしまうことがありうるのだ。

セブン-イレブン
投稿翌日に謝罪したセブン&アイホールディングス(画像:同社公式Xより)

炎上を避ける「唯一の方法」

そうした中で、事前に炎上を防止するためには、複数の人の目のチェックを経ることが重要となる。

ちなみに、セブン-イレブンの公式Xアカウントには660万人のフォロワーがいる。

読売新聞の現在の発行部数は約560万部だ。もちろん単純に比較はできないのだが、セブン-イレブンのXアカウントのフォロワー数は、日本で一番売れている新聞の発行部数より多いのだ。フォロワー数の多い企業のSNSアカウントは、マスメディア並みの影響力を持っていると言える。

当然、運営も慎重になるべきなのだが、チェック体制が十分でないアカウントも多数存在している。なお、マスメディアへの広告の出稿においては、社内でも表現のチェックが行われるし、メディア側でも考査を経るのが一般的だ。

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