「ロイズ ROYCE'」“体験価値”提供する工場見学の凄いこだわり 人気の生チョコ、ポテトチップチョコレートの誕生秘話とは

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建物はスタイリッシュな外観で、内部は無料・有料の2エリアに分かれている。

まず、筆者がぜひ注目してほしいのは、モールディングチョコレート製造ラインだ。

ロイズカカオ&チョコレートタウン(写真:ロイズコンフェクト提供)
ロイズカカオ&チョコレートタウン(写真:ロイズコンフェクト提供)

こちらでは、ロイズの定番商品「ロイズオリジンチョコレート」ほかの製造工程を間近で見ることができる。チョコレートを型に流し込むところから包装・箱詰めまでを一貫して自動化。見学用として整えられた空間ながら、実際に商品として流通する製品がこのラインで製造されているという。

ロイズの製造工程を間近で見ることができる(写真:ロイズコンフェクト提供)
チョコレートの製造工程を間近で見ることができる(写真:ロイズコンフェクト提供)

「やはり、ここはじっくりと見入っていく方も多いですね。特に、2本1組のアームでチョコレートを箱詰めする様子は、まるで人の手のように繊細な動きです。その精度に見学するお客様も驚かれます」(販売促進部 吉村裕子さん:以下同)

見学用に“見せる化”された製造ラインは、あくまで工程の一部ではあるものの、その範囲はすべて機械化されていた。では、実際の工場の内部はどうなっているのだろうか。

どこまでが機械で、どこからが人の手なのか──そんな疑問をぶつけてみた。

「製造現場では、積極的に自動化を取り入れていますが、あえて人の手を残している工程も少なくありません。たとえば、焼き菓子の定番『バウムクーヘン』の製造では、生地を一層ずつ焼き重ねていく工程には熟練の経験が欠かせず、ベテランスタッフが中心となって品質を支えています」

すべてを機械任せにするのではなく、商品や工程ごとに最適な方法を選ぶのがロイズのスタンスだという。スピードや正確さが求められる工程は機械に、感覚や経験が必要な部分は人の手に任せる。そうすることで、高品質と効率の両立を実現している。

ロイズのチョコ
写真:ロイズコンフェクト提供

生チョコ、ポテトチップチョコレート…開発秘話

ここで一度、ショップにも立ち寄ってみることにした。定番商品から限定品まで、バリエーション豊かな品揃えが並び、見ているだけでワクワクする。製品の多くは、ここロイズタウン工場で一括して製造されており、常時200種類以上を展開。「クオリティ」「オリジナリティ」「プライス」を価値の柱に、チョコレートの魅力を多面的に発信し続けている。

ショップ(写真:ロイズコンフェクト提供)
ショップ(写真:ロイズコンフェクト提供)

そんなロイズの代表的な商品には、誕生の背景にユニークな発想や挑戦が込められている。

たとえば、「生チョコレート」は、“トリュフの中に入っているガナッシュだけを取り出して食べられたら”という発想から生まれたもの。北海道の生クリームをたっぷり使用し、一般的な生チョコレートの規格(※)よりも高い水分量に設定することで、極上のなめらかさを追求している。

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