能登地震で被災→全店舗再開で「懐かしい味が帰ってきた」 北陸で愛され半世紀の《690円らーめん》。「味噌か塩か」で県民性が出るワケ

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テーブルには8番らーめん特製の餃子のタレに辣油、辛子、コショウ、唐辛子、カラシなどさまざまな調味料が置いてある。いろんな調味料を試してみるのも楽しいが、8番餃子はタレと辣油のシンプルな味で食べるのがおすすめだ。

タレと辣油
8番らーめん特製の餃子のタレと辣油は、店舗や公式通販サイトで購入可能

ちなみに8番らーめんは、直営店・フランチャイズ合わせて国内に114店舗ある。最も多いのは石川県で49店舗、次いで富山県31店舗、福井県27店舗、岡山県6店舗、長野県1店舗となっている。メニューは全店共通。インバウンド対応で英語・中国語のメニューも用意し、どこの店舗で食べても同じ味だ。さらには海外進出にも積極的で、タイ171店舗、ベトナム3店舗と増やし、年内にはカンボジアにも初出店する予定である。

メニュー表
北陸全店共通のメニュー表
商品紹介
英語で定番商品を紹介

気温35度なら新発売の「冷んやり和だしらーめん」

実は「8番らーめん」は夏メニューにすごく力を入れているらしい。夏になると冷たい麺のバリエーションがぐっと増え、さらにはなんとその日の気温に合わせたおすすめメニューがあるらしい。

気温ごとのおすすめは以下の通りだ。

・夏日(気温25度)はざるらーめん(1玉600円)

・真夏日(同30度)は冷めん(1玉770円)

・猛暑日(同35度)は冷(ひ)んやり和だしらーめん(1玉690円)

年々、夏の暑さが過酷になっていくように、多くの人が感じているのではないだろうか。酷暑の夏には、冷たい麺で涼めたらまた頑張る気力が湧いてくるというもの。

筆者が訪ねた日の気温は26度だったので、おすすめにしたがってざるらーめんを食べた。

ざるらーめん
4種の節と北海道・散布産昆布の風味とうま味が効いた特製タレのざるらーめん(1玉600円)

増田さんによると、温度と味の因果関係をリサーチした上で3品が開発された。甘みのある汁でもいいのは気温30度まで。30度以上は甘みより酸味が好まれ、35度を超えると酸味も敬遠される。

そこで35度を超えた猛暑日にも食欲をそそるためには、なるべくさっぱりとして風味で味わう麺である「冷んやり和だしらーめん」が誕生した。スープは、北海道・散布産昆布とカツオ節など5種類の節から出汁を取っている。

ちなみに、「冷んやり和だしらーめん」は2024年夏に新発売した。当時は「冷やしらーめん」という名称だった。しかし、オーダーミスが相次いだため名称を変更するとともに、商品そのものも見直しをかけて出汁によって味に深みを持たせ、2025年夏に装いを一新して発売する。というのも、筆者が訪れた日の3日後から登場した。

ぜひ、気温が35度を超えたら味わってみてほしい。さっぱりとして飲み干せる優しい味の「和だしスープ」が特徴である。

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