「ダニが増えにくい家」の秘密――攻略するのは暑さより湿度!プロが伝える「本当に怖いのはダニではなく…」の深い意味とは?

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ところで、部屋の隅々までダニを除去したい人のために、殺虫成分を含んだ煙を部屋の隅々まで行き渡らせる燻煙剤もあるが、これは使ってもいいのだろうか。

荻野さんは「生きているダニを除去しても、フンや死骸は残っているので、掃除機での除去を忘れないことが大切」と指摘する。使用する際は、食品や食器などに薬剤が付かないよう養生したり、ペットや熱帯魚を移動させたりするなど事前の準備を怠らないようにしよう。

ダニを増やさないためのポイント

最後に、ダニを増やさないための方法を。

最も簡単で有効な対策は湿度管理だ。繰り返すが湿度が50%以下であればダニは死ぬ。夏場は換気や除湿器で湿度50%を目指そう。

乾燥して湿度が低い冬はダニにとっては過ごしにくい環境だが、湿度を下げすぎると、インフルエンザウイルスの生存率を高めてしまうおそれも。荻野さんによると、50%であれば双方にとって「都合が悪い環境」なので、冬場の湿度の目標も50%ぐらいにするといいという。

「初めにお伝えしましたが、家の中からダニがいなくなるということはないと思ってほしい」と話す荻野さん。こう発想の転換を唱えている。

「布団の中にダニはいるけれど、アレルゲン対策としては、ダニと接触しなければいいだけと割り切ることも大事かもしれません」

井上 志津 ライター

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いのうえ しづ / Shizu Inoue

東京都生まれ。国際基督教大卒。1992年から2020年まで毎日新聞記者。現在、夕刊フジ、週刊エコノミストなどに執筆。福祉送迎バスの添乗員も務める。WOWOWシナリオ大賞優秀賞受賞。著書に『仕事もしたい 赤ちゃんもほしい 新聞記者の出産と育児の日記』(草思社)。

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