「ダニが増えにくい家」の秘密――攻略するのは暑さより湿度!プロが伝える「本当に怖いのはダニではなく…」の深い意味とは?

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家の中のホコリの溜まりやすい場所にいるのが、チリダニだ(写真。※外部配信先では写真を閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。体長は0.3~0.5mmと小さいため、肉眼では見えない。人の皮膚から落ちるフケやアカ、髪の毛、食べ物のカスなどを好んで食べる。

このチリダニのフンや死骸の一部が喘息、鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎といったアレルギー症状の原因(アレルゲン)となる。

チリダニ(写真:ダスキン開発研究所提供)

生涯で約100個の卵を産む

一方、人を刺してかゆみを起こすのはツメダニ。体長は0.3~0.8mmで主に寝具やカーペットに発生する。チリダニと比べて数は少なく、チリダニをエサにしている。

室内のダニやホコリなどのハウスダストの研究をしてきたダスキン開発研究所の荻野文敏・基礎研究室室長によると、1匹のメスのダニは生涯で約100個の卵を産むという。その卵から孵ったメスのダニがまた100個の卵を産むということは、倍々ゲーム以上のとんでもない増え方をする。

ダニは約1カ月で卵から成虫になり、生存期間は約3カ月。日本では湿度の高い梅雨時に増え始め、夏期の7月下旬から9月上旬に最も数が多くなる。

ダニが発生しやすい環境について、荻野さんは「室温20~30℃、湿度60~80%の高温・多湿で、人が『蒸し暑い』と感じる場所」と指摘する。布団やベッド、クローゼット、カーペットなど布張りの家具や衣類、収納場所といった「暗くて潜り込める場所」がよく増える環境だという。

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