成長につながるのは「向上心」と「向上感」のどっち? 齋藤孝が説く"似て非なる2つの言葉"の大きな違い

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しかも、サックスは音が出しやすいというので俄然興味が湧きます。

憧れは年齢を問わず「自己肯定感」の入り口になる

折れない心は、言葉でつくる
『折れない心は、言葉でつくる』(日本実業出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

かつて、私は藤原道山さんという尺八の演奏家の方に初心者用の尺八をプレゼントしていただいたことがあります。

せっかくなのでがんばって練習してみたのですが、尺八は難しくて音を出すのが精一杯でした。音楽センスがない私には高度すぎると断念してしまった経験があります。

その点、サックスは小学校のときに吹いていたリコーダーに近い感じがあるとサックス奏者から聞いたので、リコーダーなら大丈夫と自信を持った私は挑戦してみたいと思っているところです。

このように、何歳になっても憧れを持って、自分がうまくできるようになった姿を想像してみる気持ちは大切です。

私がジャズに触れてサックスを吹いてみたいと感じたように、何かの文化に触れたことをきっかけにまずチャレンジしてみるといいでしょう。

それは、大きな文化の中に参加するというような、ちょっとおこぼれに与るような感じでしょうか。そんな意識を持っていると、自己肯定感は上がってきます。

齋藤 孝 明治大学教授

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さいとう たかし / Takashi Saito

明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション論。『身体感覚を取り戻す』(NHK出版)で新潮学芸賞。日本語ブームをつくった『声に出して読みたい日本語』(草思社)で毎日出版文化賞特別賞。著者累計発行部数は、1000万部を超える。テレビ出演多数。(撮影:長谷川博一)

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