「永野芽郁は謝罪会見すべきだ」という声もあるが…「不倫は誤解」という会見なら“起死回生にはならない”理由。ではここから逆転するには?
ただ、これまでも法廷闘争に至ったスキャンダルは多々ありますが、その成果はほとんどありません。裁判で勝ったとしても、その膨大なエネルギーや時間、費用、逸失利益に対してスズメの涙ほどの賠償金が得られるだけで、ほぼ「訴えた者負け」ともいえるような、むなしい結果になる可能性が高いでしょう。
とはいえ、裁判を起こす目的は賠償金ではなく、事実を否定することにあります。決定的証拠がない中で、事実を否定しながらも「訴えない」という選択は、事実と認めたと見なされてしまうかもしれません。裁判結果が確定するまで、報道が止むことはないと思われます。
不倫を認めてしまうという選択
ではもし不倫が事実だった場合、潔く認めてしまうという選択肢があります。膿を出し切り、批判を焼き尽くしてしまう捨て身の手段です。
そのためには謝罪だけでなく、たとえば相手の田中さんのご家族への損害賠償やCM降板したスポンサーへの賠償などの経済的・法的対応など相応の負担も必要です。そして何より重要なのは、永野さん自らが、これまでの清純派路線が「イメージ戦略」であり、真の自分とは違うと宣言してしまうことだと思います。
批判をすべて焼き尽くすことで、「次」のチャンスが生まれます。これまでのイメージを捨て去る覚悟を決めることで事業継続は可能になるといえます。
永野さんがこれまで築いてきた「清純派」というイメージ。演技の幅という意味では、いずれどこかで脱却しなければならなかったかもしれません。それをグッと早めて、いま捨て去るという強い意志を固められるかどうかでしょう。

若手「清純派女優」の代表が、事件をきっかけに暗黒面をも内包する演技派に変われるかどうか。永野さんのBCP(事業継続計画)はここに懸かっているのではないでしょうか。
私が危機対応や謝罪についてメディアで解説するようになって10年以上経ちます。時とともに不祥事などで窮地に陥った企業や政治家の方などからご相談をいただくようになりましたが、「スキャンダルや問題は起こしたが、批判は受けたくない。うまい謝罪を指南してほしい」というリクエストをいただくことがあります。
しかし、すべてお断りしています。無理だからです。
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