「また“あの団地”出てきた」「いつか住みたい…」 NHK『しあわせは食べて寝て待て』に登場する《レトロ団地》がブームになっている“なぜ”
そして、団地ロケの定番ドラマとして、筆者が真っ先に思い浮かべるのが、ドラマ『天までとどけ』(1991~1999年、TBS)です。
団地に暮らすのは、13人の子どもがいる大家族。それぞれが抱える問題を家族で解決し、成長していく物語は、当時の視聴者に元気を与える内容で、最高視聴率19%を記録しています。
このときのロケ地は、神奈川県横浜市緑区の「霧が丘グリーンタウン」でした。


名作アニメ『耳をすませば』の舞台地
団地は、アニメの世界でも、ノスタルジックな気分を盛り上げてくれます。
たとえば、スタジオジブリの名作映画『耳をすませば』(1995年)。最近は実写化もされ、愛知県のジブリパークには「地球屋」を再現した建物が人気を集めるなど、公開から30年経った今でも人気の作品です。
作品全体のモデルは東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘と言われていますが、中でもヒロインの「雫」が住んでいる団地は、同市にある「愛宕団地」をモデルにしている、と言われています。

実際にスクリーンでも登場する「給水塔」があったり、特徴が似ていたりすることから、「聖地」として訪れるファンも多くいます。どこか懐かしい雰囲気のある階段を、雫が駆け下りてくるシーンが印象的で、団地の温かい暮らしが目に浮かぶようです。

日本が世界に誇る「是枝作品」の映画にも、団地が登場します。
2016年公開の映画『海よりもまだ深く』では、主演の阿部寛さん扮する売れない小説家が、樹木希林さん演じる母の暮らす団地で、真木よう子さん扮する元妻や息子と思わぬ形で過ごす一夜が、コミカルかつ印象的に描かれています。
映画のメインとなったロケ地が、東京都清瀬市にある「清瀬旭が丘団地」です。実はここ、是枝裕和監督がかつて実際に住んでいた団地でもあります。
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