「西田敏行さんも…」日本で年間10万人いる“ピンコロリ(突然死)”の裏に隠れている病気の正体
また、日本人の死因の4番めに入っている脳血管疾患も、突然死を招く病気です。脳血管疾患とは、脳内の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳内の血管が切れる「脳出血」、くも膜という脳表面の膜と脳の間に存在する血管にできたコブが破れる「くも膜下出血」のこと。これらをまとめて「脳卒中」といいます。
それから、死因の上位には入っていませんが、大動脈疾患も突然死につながる病気です。大動脈は、心臓から全身に血液を送り出す血管(動脈)の中でもいちばん太い血管で、胸部大動脈と腹部大動脈に分かれています。
想像するだけでも、とても痛い
「大動脈解離」や「大動脈瘤破裂」といった病名を耳にしたことはありませんか?
大動脈の壁は、内側から内膜・中膜・外膜と3層に分かれていますが、いちばん内側の内膜に亀裂が入り、そこに血液が流れ込んで、真ん中の中膜が引き裂かれてしまうのが、大動脈解離。想像するだけでも、とても痛いですよね。実際、大動脈解離は、激しい痛みを伴い、その解離が心臓まで達すると急性心不全を引き起こし、突然死の原因となります。
一方、大動脈瘤破裂は、大動脈の壁がコブのように外側に膨らみ、やがて破裂して大出血を引き起こす病気です。

こうして見ていくと、突然死につながるのは、心臓や脳の血管、大動脈といった、大事な血管が切れたり、詰まったり、裂けたりする病気ばかり。突然死を招く病気には多数ありますが、ほとんどが血管の老化と関連する「血管病」なのです。
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