「“散歩番組”が乱立する中、なぜ今?」 フジが『ワイドナショー』の後番組に、サンドウィッチマン×狩野英孝の『かのサンド』を放送するワケ

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一方、有川さんが狩野さんの魅力として一番に挙げるのが、その“愛され力”だ。

有川さんは、狩野さんのYouTubeチャンネル『EIKO!GO!!』にも関わっている。チャンネル登録者数が230万人を超える人気コンテンツだが(2025年4月25日現在)、このチャンネルの存在で狩野さんの魅力がより世間に浸透したように感じるという。

「10年前の狩野さんだったら、 “日曜の朝の顔”になるキャラクターだとは思われていなかったでしょう。彼自身は何も変わっていないのですが、この10年ほどで世間の印象はガラリと変わりましたよね。先日のイーロン・マスクに絡んだ一件もそうでしたが、計算もなく定期的にバズるのも、彼の“愛され力”ゆえなのかなと思います」(有川さん)

「イーロン・マスクに絡んだ一件」とは、ライオンの着ぐるみを着た狩野さんが本物のライオンとたわむれる動画を、Xでイーロン・マスクさんが大笑いする絵文字とともにリポスト。その投稿をさらに狩野さんがリポストし、「イーロンマスクさん、笑って頂きありがとうございます。お互い頑張りましょう」と反応したものだ。

狩野さんの笑いがワールドワイドで通用しただけでなく、世界的実業家にも臆することなく通常運転で絡み、笑いに変える。これこそ有川さんがいう、無自覚の“愛され力”なのかもしれない。

サンドウィッチマンの「予定調和にならない」凄さ

狩野さんのキャラクター性を引き出し、一般の方との予想もつかない掛け合いをうまくさばいているのがサンドウィッチマンの2人だ。

街ロケ番組などで道ゆく人と絡む場合、相手をいじって笑いをとるということは往々にしてある。しかし、いまの時代、それはリスキーなことでもある。相手を傷つけてはいけないし、観る人を不快にしてはいけない。コンプライアンスが気にされる世の中で、バラエティ番組は作りにくくなっただろうと感じる。

しかし、サンドウィッチマンはその点、誰も傷つけることはない。相手に対する温かみのある視点、そして必ず伊達さん、富澤さんのどちらかがツッコむという展開で、誰もがフフッと笑えるオチになる。

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