より速く、より多く食べるように設計されている? 痩せられない人が知らない「超加工食品」のヤバさ

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大変皮肉なことに、こうした飢餓の作用は、じっさいに飢えているときには有益なのだ。食べ物が手に入りにくかった時代(買い置きが十分にあり、どこででもファストフードが手に入る世の中になるよりずっと前)には、エネルギーを節約し、食べ物を優先するのにこうしたメカニズムが役立っていた。

しかし今日では、こうした欠乏脳の生存メカニズムが不利に働いている。アメリカ人のじつに74%が体重超過か肥満で、減量に苦労しているのはそのためだ。やみくもに「少なく」しようとし、正常な代謝のまま、意気込んでダイエットを始める。そして、急速に体重が減り始めるが、身体がその努力を妨害する。

「欠乏ループ」とリバウンド

欠乏ループは、ある年に減量した人の95%が、結局は体重を戻してしまう理由を説明してくれる。

体重が減り始めると、毎朝体重計が予測不可能な報酬を与えてくれる。体重が減少に向かい、予測不可能に変化するので、ワクワクした気持ちになる。だが、減量が停滞すると数字は予測可能なものになる。

予測不可能な報酬はもう手に入らない。するといら立ち、意欲がなくなる。そして、古い習慣に逆戻りしてしまう。解決策は、ダイエットを続けつつ、欠乏ループに乗れて目標達成に役立つ別の行動を見つけることだ。

たとえば、ウエイトリフティングはどうだろう。体力がつくと、持ち上げられる重量や回数が上昇傾向になり、予測不可能に変化するので、ワクワクするはずだ。

(翻訳:森内薫)

マイケル・イースター ネバダ大学ラスベガス校教授

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Michael Easter

The Comfort Crisis(未訳)の著者。ネバダ大学ラスベガス校の教授。より良いパフォーマンスを発揮し、より健康で充実した人生を送るために、現代の科学や進化の知恵をどのように利用すればよいのかについて、執筆・講演している。その研究成果はプロのスポーツチームや軍のエリート部隊、フォーチュン500社、一流大学などで取り入れられている。ラスベガスの砂漠の端に妻と2頭の犬とともに暮らす。人生を向上させるための新しいアイデアやヒントを得るためのニュースレター、2 Percent Newsletter(eastermichael.com/newsletter)を運営している。

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