姉「私が実家をもらうから」宣言で姉妹に亀裂! 相続は「兄弟姉妹」関係を破綻させる一大リスク 親の「遺言書」はトラブル回避のための愛だ

兄弟でもめないためにも、認知症などへのリスクヘッジのためにも、親に遺言書を作成してもらったほうが得策です(写真:genzoh/PIXTA)
「相続といっても、ウチはたいした財産ないし。関係ない」
そう思っている人も多いはず。しかし、「そういう人こそ、いちばん危ない」と警鐘を鳴らす著書『マイナス相続サバイバルガイド: 人生を棒に振らないためにやっておきたいこと、ぜんぶ』が刊行された。
「相続は、プラスのものだけではありません。準備不足で臨むと『兄弟姉妹関係の破綻』という大きなマイナス影響を被る危険性があるのです」
そう語る著者の永峰英太郎氏に、「相続で人間関係が破綻しない準備」について解説してもらった。
ささいな亀裂が「相続」きっかけに巨大なミゾに
私が結婚し、妻の実家に帰省するなかで、驚いたことがあります。妻には、姉が1人いるのですが、2人の関係が良好ではなかったのです。
私にも姉がいるのですが、仲は良く、両親が亡くなった今でも、こまめに交流しています。私にとっては、それが普通のことだと思っていました。
その後、知人・友人に聞いたところ「疎遠になっている」「いつも意見が対立している」などと答える人が思いのほか多くいました。
兄弟姉妹の仲が、あまり良くないケースは、決して珍しいことではないのだと、私は考え方を改めました。
「まぁでも、お互い大人なんだし、表面上うまく付き合っていけばいいのでは?」と思うかもしれません。たしかに、平穏時であれば、そのスタンスで構わないのですが、問題は「相続時」です。
司法統計年報(2023年度)によると、家庭裁判所に持ち込まれた遺産トラブルの財産割合は、5000万円以下が全体の75%に達しています。逆に1億円超では、1割にも満たないのです。遺産トラブルは、普通の家族間で起こっているのです。
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