姉「私が実家をもらうから」宣言で姉妹に亀裂! 相続は「兄弟姉妹」関係を破綻させる一大リスク 親の「遺言書」はトラブル回避のための愛だ

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「普段から兄弟姉妹が仲良く過ごすようにしよう」と、思った人もいるかもしれませんが、お金は人を変えます。性善説に期待するのではなく、仕組みを整えることが大切です。

親中心の「話し合い」と「遺言書」が大切

いちばん重要なのは、親が健在なうちに、親が中心となって「相続をどうするのか」の話し合いをしておくことです。そして、その内容を遺言書にまとめておけば、トラブルは発生しにくくなります。

遺言書のメリットは、それだけにとどまりません。

預貯金を相続する際は、「法定相続分による相続」であれ「遺産分割協議による相続」であれ、金融機関は、相続人全員による署名や印鑑証明が必要な「遺産分割協議書」などの書類の提出を求めます。

しかし、相続人の1人が、認知症や重い病気になれば、遺産分割協議書は作成できず、遺産相続は前に進みません。

兄弟でもめないためにも、認知症などへのリスクヘッジのためにも、親に遺言書を作成してもらったほうが得策なのです。

ここまで読んで、「でも遺言書は、ハードルが高い……」と思った人もいるでしょう。しかし、そんなことはありません。

遺言書には、おもに「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」があります。

前者は、公証役場に出向いて、証人立ち合いのもと、公証人が遺言者に聞き取りをして作成します。そして公証役場に保管されます。財産が501万円以上1000万円以下で1万7000円といった費用がかかるなど、ハードルは高めです。

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