「掃除」に「洗濯」から「孫のだっこ」まで…医師が指南する、日常の【腰が痛い場面】を乗り切る"処方箋"
やはり、なるべく前かがみにならないことが重要です。ひざを曲げて、しゃがんだ状態からゆっくり持ち上げるようにしてください。また、ものではありませんが、お孫さんを抱っこするときも、十分注意してください。
成長したお孫さんに久しぶりに会ったら、思ったより体重が増えていて、抱っこしたときに急激な負荷がかかる、などということもあり得ます。無理のない範囲で、姿勢に気をつけながら抱っこするようにしましょう。
また、腰をねじる動きは、知らず知らずのうちに腰に負担をかけてしまいます。たとえば、車の乗り降りの際に勢いよく体をひねると、腰に強い負担がかかりやすくなります。
乗るときは、先にお尻をシートに乗せてから足を入れる、降りるときは足を先に外に出してからゆっくり体を回す、というように、乗り降りの際もできるだけ腰をねじらない、スムーズな動きを意識しましょう。
急な動作を避け、つねにゆっくりとした動きを心がけることが大切です。
「食事」を軽く見ると「腰の負担」が重くなる
糖尿病、高血圧、心疾患など、さまざまな病気のリスクを高める「肥満」。じつは、脊柱管狭窄症のリスクも高めることをご存じでしょうか。
私たち人間は、進化の過程で直立二足歩行(足と胴体を地面に対して垂直に立てた状態で歩行すること)という、他の動物には見られない機能を獲得しました。
その結果、重力による垂直方向の負荷が、腰にかかるようになりました。まさに腰痛は、人類の宿命とも言えるのです。
肥満の人は、よぶんな荷重がつねに腰にかかっているということです。そのことが、脊柱管狭窄症を引き起こす要因の1つになります。
自分が肥満かどうかをチェックするには、まず自分の適正体重を知ることです。適正体重は、次の式で求めることができます。
身長(m)×身長(m)×22.5=適正体重
165センチの人なら、「1.65×1.65×22.5≒61.3キログラム」が適正体重になります。もし、それより超えているなら、できるだけ適正体重に近づけるように心がけてください。
ただし、高齢者に関しては、肥満よりも「やせすぎ」が心配です。
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