登山がさらに楽しくなる「山食のススメ」 初心者にもオススメの”調理器具”と手軽な”食事メニュー”をご紹介!

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そしてこいつのさらにすぐれているのが、柔らかい素材をぐいっと曲げるとフチが内側に折りたためるフォールディング構造になっていることだ。バックパックの中に放りこんでおいても場所を取らないし、コッヘルの中にも収まる。柔らかいので、あちこちにぶつかって音を立てる不快さもない。

シチューや鍋ものを作ったら、山の中であろうとレードル(おたま)も必需品だ。これもいろいろ使ってみたが、最終的にユニフレームの「トレイルレードルTi」に落ち着いた。折りたたみ式なのだが、シンプルかつよくできた仕掛けがあって、汁をよそったときに折りたたまれてしまうことがない。おまけに35グラムと超軽量。

ガスバーナーはどうするか。山フライパンは直径17センチで、ライスクッカーは直径16.5センチ。このぐらいの大きさの鍋となれば、ジェットボイルも含めた直立型のバーナーに乗せるととても不安定になってしまう。そこで登場するのが、五徳部分とボンベ部分が離れていて、ホースでつながっている分離型と呼ばれるタイプのバーナー。

わたしが使っているのはイワタニ・プリムスの「エクスプレス・スパイダーストーブⅡ」だ。五徳部分は地面からの高さが10センチ程度しかないので、非常に安定している。鍋をバーナーに乗せたままレードルでかき回しても、ひっくり返る心配が少ない(手で鍋を押さえておく必要はある、当然)。

山でもすぐできるカレー

さて、鍋もフライパンも食器もそろった。分離型ガスバーナーもある。山中で何を作り、食べようか。

わたしが最もよく作るのは、あまりに平凡で驚くかもしれないが、カレーライスである。ただし普通のカレーライスとは少し異なる工夫がしてある。

まず白米の炊き方を説明しておく必要があるだろう。山中では米を研ぐのが難しいので、無洗米を持っていく。山に行く前に浸水させておく余裕があればなお良い。ただし浸水させるとその分米は重くなる。

コッヘルに米を入れ、水を注ぐ。水の量は2〜3合程度だったら、人差し指を垂直に差し入れて第一関節の高さになるぐらい。

昔から「はじめチョロチョロなかパッパ」みたいな合い言葉もあるが、火にかけたら最初から強火でまったく問題ない。最大の注意を払うべきポイントは、沸騰したらすかさずトロ火に落とすことだ。ここを見逃すと、あっという間に水が蒸発してしまい芯があるのに焦げたご飯になってしまう。

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