「君には無限の可能性がある」と言われて素直に喜ぶ人が知らない、ビジネス用語のブラックな意味

意味:限りなく今がゼロに近い人を激励する言葉。
私はビジネススクールで授業のたびに毎回レポートを出し、それを毎回採点して返却していました。評価はABCFで、Fは不合格で、Fを3回取ると単位はなしになります。Fが2回つくとアラームを出すのですが、そのときに、次のような言葉を使ったことがあります。
「君には無限の可能性があるから、頑張れ」
F評価連発でも「無限の可能性」?きれい事か本音か
見放しているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。誰にだって無限の可能性があるのです。実際、私が若い頃、入学直後に2回連続Fを取って崖っぷちだった学生がいましたが、その後猛勉強して、修了時は成績トップで総代になった例があります。
「無限の可能性」という言葉は、上司が若手に対して言う言葉です。若手が上司に向かって言ってはいけません。同様に、「伸びしろ」という言葉も、上司に向かって使ってはいけません。さすがに、上司に向かって、「××さんは、伸びしろありますね~」と言う猛者はいないと思いますが。
【2025年4月19日15時20分追記】初出時の表現を上記のように修正しました
よく間違えられる言葉が、「お疲れ様」と「ご苦労様」です。「お疲れ様でした」は、目上の人にも使うことができますが、これを「ご苦労様」と言ってしまう若者がいます。
ご苦労様は、豪邸に住む奥様のような方が、庭を美しく整備していただき、お世話になった庭師のような方に、「ご苦労様。お茶でもいかがですか」というときに使う言葉です。逆に、庭師が仕事を終えて帰るときに、奥様に向かって「ご苦労様」と挨拶したら、たぶん出入り禁止になってしまうでしょう。
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