加熱化するお受験で「ダメになってしまう子」の親が《見落としている“5つのこと”》 IQとEQを育てるポイントがある

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ビジネスの世界でも、主体性は重要視されています。いやむしろ社会に出たら、主体性がない人は、活躍するのが難しい世界とも言っても過言ではありません。

社会で求められるのは、さまざまな問題を解決し、価値を高め、チームを作り、リーダーシップを発揮する人です。

社会に出る前の期間に、自分で考えて行動してこなかった人、自分の強みや弱みに向き合ってこなかった人、与えられたレールに乗って勉強しかしてこなかった人は、多くの場合、社会に出てから価値を発揮できずに悩むことになります。

リーダーに求められるのは、IQよりEQです。EQというのは、心の知能指数と言われます。たとえば人の気持ちを考えられるとか、意見に耳を傾けるとか、間違いを認められるとか、相手の成長を願うことができるとか、人の役に立つことが嬉しいとか、そういった人間性の部分です。

社会に出ると新人の頃は、IQ=仕事ができるかどうかが求められますが、それは最初だけです。仕事が認められて部下を持つようになると、IQが高く、自分の仕事ができるかどうかよりも、EQが高く、人をうまく動かせるかどうかのほうが重要になっていきます。

もちろん、IQも重要です。自身も仕事をこなし、仕事ができるIQの高い人をたばねて、効率的に運用していくことも大事です。

ですが、上司の立場になっても、IQだけで勝負していると、人を見下したり、仕事ができない人に冷酷に対応してしまいがちです。結果として離職を増やしてしまい、組織の生産性は上がっていきません。

つまり、IQとEQの両方を兼ね備えて行いく必要があるわけです。

では、受験の話に戻ります。

受験を通して、養わせるべき能力は、IQ=頭の良さ、つまり学力に偏った受験で良いのでしょうか。EQ=心の知能指数を伸ばす受験にすることはできないのでしょうか。

結論を先に書くと、それは可能です。それどころか、EQを高めることがIQを効率的に上げるとさえ言えます。

ビジネスの現場で強いチームをつくってきた部下育成のノウハウをもとに、その可能性をここに示したいと思います。

EQを育てる受験にするには①

「学びたい気持ちの育て方」

学びたい気持ちがないのに勉強させられることは、誰しも大きな苦痛があります。これは大人であろうと、子どもであろうと関係がありません。

子どもがいわゆる「勉強嫌い」になってしまうのは、無理やり勉強をさせてしまうからでしょう。

学びたい気持ちがない状態で勉強を無理強いさせることは、極力避けるべきです。

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